【ニュース・タイ】「ONET」中止 アドミッション・ラウンドは評定2回のままとTCASが決議後も年末発表の22年度TCAS基準待ち:GPAXを使うか否かは大学に決定権 

 
タイ大学統一入学制度(TCAS)設立者の Peerapong Triyacharoen 博士は、タイ大学学長会議(CUPT)において、2022年度 TCAS システムの
選考ガイドラインが承認議決されたことを明かした。これにより、試験回数が減り、選考試験は、第1ラウンド・ポートフォリオ、第2ラウンド・
クオーター、第3ラウンド・アドミッション、第4ラウンド・大学独自の直接入試の4ラウンド制度となる。各ラウンドの合否に、全国統一学力試験
(ONET)の点数を選考要素として使用することは取り止める。今回の改正では、これまで「アドミッション1」「アドミッション2」と2つあった制度が
1つのみとなり、ラウンド3のアドミッションに影響が及ぶもの
となっている。また、ONET の点数の使用を取り止めることで、今後は、大学が独自
に選考要素を設定することになり、CUPT では、生徒のストレス軽減のため、大学に対し、受験科目を少なくするよう申し入れることにしている。

 
第3ラウンドが、アドミッション制のみになっても、評定はなお2回行う。これは、CUPT が補欠を繰り上げ合格させ、出願者の機会を増やす必要がある
ためである。2021年度 TCAS では、第3ラウンドに111,725人が出願したが、1次合格者91,950人のうち、合格した学部/学科に納得がいかず、
第2回評定を申請した生徒が40,312人、また、選考を通らなかった19,755人中16,945人が第2回評定を申請した。第2回評定の結果、前回より順位
が上がった生徒は4,607人で、第2回評定により新たに1,933人が選考試験に追加合格し、計85,541人が第3ラウンドで入学資格を確定させたこと
がわかった。CUPT としては、1,900人を超える出願者が追加合格したことが判明したわけであり、これは非常に大きな数値である。」と Peerapong
博士は述べている。

 
Peerapong 博士はさらに、ONET を選考要素として使用することを取り止めたことで、高校の評定である GPAX を選考要素として使用することも取り止める
か否かについては、各学科の選考基準による
としている。これは、この点について論争があるためである。つまり、一方では、学校ごとに基準が異なる
以上、基準を測ることができない点数であることを理由に、GPAX の点数を選考要素として使用すべきでないとの考えがある。他方で、ONET を要素
に含めないとなると、主要9科目試験、一般適性試験(GAT)、専門適正試験(PAT)の点数のみとなってしまい、生徒が試験で高得点を取れるか、
GPAX の点数も含めて救済すべきとの意見もある。このような意見の論争から、こうした検討は大学が行い、選考基準を熟読するよう出願者に
求めることになると述べた。

 
「また、2022年度のポートフォリオラウンドへの出願に不安を感じている生徒もいる。これは、新型コロナの感染拡大でイベントや大会を開催する
ことができないため、ほとんどの生徒が 出願に使用する成果を持ち合わせていないからである。TCAS では、大学に対し、現状に合わせ本ラウンド
の選考基準を調整するよう求める通知を行っているゆえ、生徒のみなさんは、心配することなく、2021年年末に予定されている、大学および TCAS
からの選考基準に関する正式発表を待っていただきたい。」と Peerapong 博士は述べている。

 
Peerapong 博士は続けて、2022年度 TCAS の入学資格の確定および放棄について、2021年度と同じになるだろうと述べた。つまり、定められた期間
内にシステム上で入学資格を確定するものとし、各ラウンドで定められた期限内の入学資格の放棄は1回に限られる。
例えば、第2ラウンドに出願し、入学資格
を確定させたものの、第4ラウンドに出願したいと変心した場合、第4ラウンドに出願するためには直ちに第2ラウンドの入学資格を放棄しなければならない
ということである。ただし、より一層厳格を期すため、TCAS では、出願者がいずれかの学部/学科への入学資格を確定し、次のラウンドの出願の
ため入学資格を放棄する場合には、教育 機関や大学を変更したとしても、一度入学資格を放棄した学部/学科を選択することはできない等の、
ガイドラインを策定中である。これは、選択した学部/学科で学ぶことを心から望んでいる人物を大学側が必要としているためである。よって、出願者は
己を知り、出願基準を細部にわたり熟読しなければならないとしている。

 


Matichon Online: ลุ้นเกณฑ์ทีแคส’65 คลอดปลายปี ให้สิทธิมหา’ลัยเลือก ใช้-ไม่ใช้ ‘GPAX’


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