米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、2016年に発表された長期的研究優先事項10項目「ビッグアイデア(Big Ideas)」の1つに挙げられた「生命の規則の理解(Understanding the Rules of Life)」ポートフォリオの下で、①合成細胞の構築、②後成的遺伝学、という2つの主要科学工学分野における開発促進を目的として、総額3,600万ドルを助成することを明らかにした。
本ポートフォリオの下で研究助成が支給されるのは、今回が初めてである。助成を受給するのは、合成細胞の構築研究プロジェクト6件と、後成的遺伝学研究プロジェクト8件である。合成細胞の構築研究プロジェクトには、研究機関約20組織に所属する研究者が関与し、合成ニューロンネットワークの構築手段、合成組織を生体細胞に統合する手段などの研究に取り組むことになる。
一方、後成的遺伝学研究プロジェクトには、研究機関14組織に所属する研究者が関与し、後成的遺伝学の基盤となる原則の特定や、後成的遺伝学に基づいた特徴・行動に関する理解・予測の向上などを目指す研究に取り組むことになる。
National Science Foundation: NSF commits $36 million to uncovering Rules of Life that will drive next-generation research