【ニュース・アメリカ】NSB、専門技術職者の不足が予測される中、技能を持つ技術労働者の再評価を呼びかけ(9月9日)

米国科学財団(National Science Foundation:NSF)の政策決定機関である米国科学委員会(National Science Board:NSB)は9月9日、報告書「技能を持つ技術労働者 ~米国科学工学システムの作り上げ~(The Skilled Technical Workforce:Crafting America’s Science and Engineering Enterprise)」を発表し、この中で、学士号を保有しないものの、科学技術技能を職において使用する「技能を持つ技術労働者」の再評価を呼び掛けた。
 
本報告書は、2022年までに電気工・溶接工・自動車製造労働者などといった専門職者が約340万人不足すると予測されていることに関し、親及び高校教育者において、技術職就職を奨励しない文化が存在することが一因である可能性を指摘している。また、技術進歩により急激な自動化が進み、技術職自体が将来的には存在しなくなることを危惧する可能性も一因として考えられるとした。
 
さらに、技術プログラム及び職業に必要とされる数学・科学技能を持たない高校卒業者が多数であることを指摘し、幼稚園から高校3年まで(K-12)の教育において十分なSTEM技能を身に付けることができるように強化が必要としている。それ以外では、コミュニティカレッジ・大学・民間企業の間でのパートナーシップ強化や、技術労働力への連邦投資に関する分析強化の必要性を提示しており、有効な技術労働者向けのプログラム等のデータ収集強化を提案している。
 
なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 

National Science Board: Crafting America’s Science and Engineering Enterprise

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
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