【ニュース・アメリカ】大学では保護者の扶養を受けない学生が半数を上回る、女子学生及び有色人種学生でこの傾向が強い―女性政策研究所の報告書

 
女性政策研究所(Institute For Women’s Policy Research:IWPR)は2018年2月20日、大学生の財政事情や卒業などに関する現状をまとめた報告書「新たな大学の多数派に関する理解 ~自立した学生の統計学的・財政的特徴と、その高等教育アウトカム~(Understanding the New College Majority: The Demographic and Financial Characteristics of Independent Students and their Postsecondary Outcomes)」を発表した。
 
これによると、多数派は、高校卒業後すぐに大学に進学し、親から財政支援を受ける18~23歳の「伝統的」大学生から、より自立した学生への移行が見られるとし、この傾向は、特に女子学生及び有色人種学生に強く見られるという。
 
具体的には、有色人種学生の55%が財政面で自立しているのに対し、白人学生ではこの割合は49%であった他、女子学生の55%が自立しているのに対し、男子学生では46%であった。また、高等教育機関への進学者が増加する中で、学位や修了証を取得するために大学に戻る例も多く、自立した学生の約半数に相当する480万人は、扶養家族のいる親である他、自立した学生の3分の2は、大学に通いながら働いており、大半は少なくとも週20時間以上勤務していることが明らかにされた。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 自立した学生の42%は、連邦政府が設定した最低年収基準レベルもしくはそれ以下に属するのに対し、親の支援を受ける学生では全体の17%が貧困層。
  • 自立した学生の20%が営利大学に進学するのに対し、親の支援を受ける学生では全体の5%のみ。
  • 自立した学生の大学卒業率は全体の約3分の1であるのに対し、親の支援を受ける学生では半数以上が卒業。

 
2018年2月20日
 
Institute for Women’s Policy Research:Understanding the New College Majority: The Demographic and Financial Characteristics of Independent Students and their Postsecondary Outcomes

 

地域 北米
アメリカ
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