教育省（Department of Education）のベッツィー・デボス（Betsy DeVos）長官は11月16日、1972年教育修正法（Education Amendments of 1972）第9条（Title IX）に関し、性的違法行為の被疑者に対する保護を強化し、被害者からの申立を捜査する大学の法的責任を軽減する新たな規制案を発表した。
この新規制は、オバマ政権下で導入された、連邦資金受給大学における男女平等を厳しく義務付けた指針の代わりとなるもので、連邦官報（Federal Register）での公示から60日間、パブコメを受け付ける。
新規制案の主な内容は以下の通りで、教育省は、同規制案が採用された場合、今後10年間で2億8,600万ドル～3億6,800万ドルの支出削減が可能としている。
- 性的違法行為の被疑者は、告発者を反対尋問する権利を有する。
- 大学が捜査を行う責任は、正式な申立を受けた、大学構内もしくは教育プログラム・活動中に発生した事件のみに限定される。
- 大学が対処を義務付けられる性的嫌がらせの定義が縮小される。
- 大学は、性的違法行為が発生したか否かの判定において、証拠の優越基準を採用するか、明確且つ説得性ある証拠を基準として採用するかを選択できる。
- 大学は、調停などの非公式解決手続きを利用する自由裁量が与えられる。
なお、新規制案は、教育省サイトからPDFファイル（981.26KB）をダウンロード可能。
https://www2.ed.gov/about/offices/list/ocr/docs/title-ix-nprm.pdf
また、教育省発表のプレスリリースは、以下から閲覧可能。
Secretary DeVos: Proposed Title IX Rule Provides Clarity for Schools, Support for Survivors, and Due Process Rights for All
2018年11月16日
The Chronicle of Higher Education：What You Need to Know About the Proposed Title IX Regulations
