昨年11月半ばに、イギリスのコンサルティングファーム「Clarivate Analytics」が、世界で最も影響力のある研究者についての調査結果を発表しました。この調査では、オンラインの学術データベース「Web of Science」上で過去10年間に論文を引用された回数が集計され、調査で選ばれた研究者は、その10年間で論文を引用された回数が平均的に高かった研究者(全体の1%)に含まれます。
選ばれた研究者はアメリカ、中国、イギリスの出身者が多く、それぞれ2737人、636人、516人でした。また、ハーバード大学所属者は203人でした。また、ブラジルからは15人の研究者(以下に引用)が選ばれ、そのうち5人がサンパウロ大学に所属しています。
- André Russowsky Brunoni サンパウロ大学医学部
- Carlos Augusto Monteiro サンパウロ大学公衆衛生学部
- Houtan Noushmehr サンパウロ大学リベイロン・プレット校医学部
- Paulo Eduardo Artaxo Netto サンパウロ大学物理学部
- Renata Bertazzi Levy サンパウロ大学医学部
- Adriano Gomes Cruz リオデジャネイロ教育・科学・技術連邦研究所
- Alvaro Avezum ダンテ・パザネジ循環器学研究所
- Cesar G. Victora ペロタス連邦大学
- Flavio Kapczinski リオグランデドスル連邦大学
- Henriette M. C. de Azeredo, Renata Valeriano Tonon ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)
- José A. Marengo 国家宇宙研究所(INPE)
- Mauro Galetti サンパウロ州立大学(UNESP)
- Miriam D. Hubinger カンピーナス州立大学(UNICAMP)
- Roldan Muradian フルミネンセ連邦大学
加えて、12月初めには、以下の5人のブラジル人研究者がWorld Academy of Sciences に選出されました。
- Célia Regina da Silva Garcia サンパウロ大学薬学部
- Luisa Lina Villa サンパウロ大学医学部
- Edson Antonio Ticianelli サンパウロ大学サンカルロス化学研究所
- Márcia Cristina Bernardes Barbosa リオグランデドスル連邦大学
- Wilson Savino オズワルドクルス財団(FIOCRUZ)
過去数年間、ブラジルでは経済危機の影響で学術研究に関する国の予算が削減されていますが、ブラジルの研究者は科学の発展に貢献しており、研究者の養成のための投資を怠らなければ、今後のさらなる貢献に期待できます。ブラジル人研究者の世界への貢献を伝えるこのようなニュースが、国の教育・学術研究への投資の維持・増加の追い風となることが期待されます。
参照リンク: JORNAL DA USP