日本では、学びたくても家庭の収入などの問題で高等教育に進学することができない学生のために、2020年から「高等教育の修学支援新制度 」★1
が実施されている。それ以前は、日本学生支援機構の貸与奨学金が主な経済的支援であったことを考えると、授業料・入学金が減免され、給付型奨学
金も受給できるようになったことは大きな一歩であると言える。
一方、私が日本学術振興会の国際学術交流研修(以下、本研修)を行ったドイツでは、州立大学の授業料が無料★2 であったり、連邦奨学金法に
よる経済的支援があったりと、高等教育に対する支援が手厚い。このような点から、まず日独の教育制度を比較し、次に高等教育に関する経済的支援
を比較することで、ドイツの制度から日本の制度に何か活用できるような示唆が得られないか検討する。
なお、報告書全文は こちら から閲覧可能(PDFファイル:約 1MB)
★1 メディア等では「高等教育無償化」「大学無償化」と表現されることもあるが、対象が限られること、大学や学部によっては「無償」とは
ならないことなどから、個人的にはあまり適切ではないように感じる。
★2 学籍登録料・除籍料等は必要であるが、日本の授業料に比べれば低額である。
【氏 名】 堀越 弘昭
【所 属】 慶應義塾
【派遣年度】 R2
【国内研修所属課・室】 国際企画課
【派遣先海外研究連絡センター】 ボン