【ニュース・中国】日米中韓の比較研究結果、大学進学希望者の割合、中国の高校生が最高(9)

 
中国の高校生はオンライン学習の際の集中力が最も高いが、主体性が足りない

 
 オンライン学習においてカリキュラム学習の質に影響を与える重要な要素が自己管理である。報告書によると、中国の高校生はオンライン学習の際の集中力管理が最もよくできており、4割が常に「オンライン学習の際は集中できる」と答えている。

 
 オンライン学習の学習ポリシーについては、中国の高校生の32.4%が常に「オンライン学習の効果を高めるため、いろいろなことを試している」と回答している。この割合はアメリカ(40.0%)に次いで第2位である。

 
 オンライン学習で問題にぶつかったとき、高校生らが通常取るポリシーは国によって異なる。そうしたとき、中国の高校生の28.8%がオンラインで教師に質問したりオンラインディスカッションの場で提示したりしてみると回答しており、他の3か国を上回っている。周囲のクラスメートや友達に教えてもらうと回答したのはアメリカの高校生が最も高く、49.7%を占めた。中国の高校生がこれに次ぐ30.5%、日本と韓国ではわずか21.1%、20.5%だった。研究結果が指摘しているのは、教師によるサポートという要素が中国の高校生のオンライン学習においてはより重要で、クラスメートや友達のサポートがアメリカの高校生のオンライン学習においてはより重要であるという事実である。オンライン学習において、教師と学生、または学生同士の相互交流がオンライン学習への参加意識を高める効果があることから、これをさらに奨励、支援していくべきである。  

 
 このほか、中国の高校生の52.9%が、オンライン学習で困難が生じた際、常にまたは時々放置すると回答しており、その割合は他の3か国より高い。この結果は、中国の高校生はオンライン学習における探究意識が足りず、主体性の向上が望まれるという事実を示している。中国の高校生は物事に取り組む際や学習ポリシーを実行する際、そして問題を解決する際の主体性においてアメリカの高校生に及ばないことから、学生の主体性の喚起と育成が依然として中国の学校と家庭での教育における重点任務であると言える。

 
 それでは、いかにして中国の高校生のオンライン学習効果を高めるべきか。研究チームの見解では、オンライン学習の際、教師と学生、また学生同士は、時間的にも空間的にも離れており、オンライン学習は「孤独な戦い」になっている可能性が高い。主体的に学習資源を獲得できるか、十分に自覚を持って学習できるか、積極的に学習活動に関われるか、自主的に学習時間の配分ができるかなどが、全てオンライン学習者にとっての課題となっており、オンライン学習の効果に直接影響を及ぼす可能性がある。自立学習力の育成、学習力に関する自己評価の向上、学習の主体性強化などを通じ、オンライン学習に関わる度合いを高めるべきである。

 
 インターネットユーザーである青少年は、情報に対するリテラシーと技術を身につけ、健全なオンライン学習習慣を育成してこそより良い学習体験ができる。そして、集中力不足・情報過多・過度のネット依存といった問題を克服してこそ、生涯学習の時代に、より良い形でインターネット時代の学習利益を享受することができるはずである。大人は青少年のオンライン学習を指導する際、学習習慣の形成、特に自己管理能力と批判的思考の育成に留意し、彼らが自己管理に長けた学習スタイルを獲得できるようサポートすべきである。

 


thepaper: 中美日韩对比研究显示:中国高中生打算上大学的比例最高

地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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