「在地留学」がコロナ禍での代替案に
コロナ禍の影響を受け、かつてはオフラインでの相互連携を重視していた世界のITによる発展は、オンラインでの相互接続をメインとするモデルに
転換し、少なからぬ留学生がリモート学習に転じた。
『報告』によると、世界各国のウイルス対策やウイルスと戦う決意には温度差があることから、コロナ禍は今後一定期間、学生の海外留学の意向や
積極性に大きく影響し、国際教育や留学産業全体にも深刻な打撃を与えることが予想される。
海外留学は、短期的にはある程度阻害されることが予想されるが、その一方で、海外の提携校で学ぶなどの「在地留学」が新たな代替案として浮上して
いる。
特に、コロナ禍にあっては、海外との提携を実施する機関や、海外と良好な協力関係を築いて提携プログラムを実施する中国側教育機関などが、
本来であれば海外で学んでいたはずの中国人学生にとって、オンライン・オフライン学習を問わず、重要な受入先となっている。
『報告』では、国の政策指導の下、海外と提携した学校運営事業が盛んになっているが、東部と西部ではその配置の不均衡性や、学校運営の質が
大きく異なるといった問題が依然存在することが指摘されている。
このことに関し、関連部門は海外と提携した学校運営制度について深く研究し、海外の提携校が中国でグローバル人材の育成に力を発揮できるよう、
効果的に促していく必要がある。また、海外提携校に対する支援を強化し、試験区を設けてより多くの世界的名門校の分校を誘致
することも必要である。
こうすることで、コロナ禍や主な留学先の留学政策厳格化がもたらしたマイナス影響を緩和することができるだけでなく、より重要なこととして、
長期的に見て中国の教育制度や仕組みの改革・刷新を促す効果もある。
2021/03/11
澎湃新闻: 蓝皮书:中国学生出国留学需求不减,目的地更多元化
地域 | アジア・オセアニア |
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