【ニュース・中国】中国の高等教育戦略は大成功

 
「一帯一路」航路は約70カ国をカバーし、世界人口の半分、世界の国内総生産(GDP)の4分の1を占めている。このうち4分の1以上の国が、英タイムズ・ハイアー・エデュケーションのアジア大学ランキング2019で上位に入った。
 
今年のランキングでは、中国の清華大学がシンガポール国立大学を抜いてトップとなった。研究収入と産業収入が減少したため、北京大学は2つ順位を落とし、第5位となったが、トップ100に入った中国の26の機関のうち、16校の大学の順位は安定しており、順位が上昇した学校や初めてランクインする学校もあった。
 
香港大学教育学部の教授で、アジア高等教育比較社会学者のGerry Postiglione氏は、中国政府は現在、42校の大学が「世界レベル」の地位に達するよう支援しており、「一帯一路」航路上の64校の大学がそれぞれの国の卓越計画の恩恵を受けるだろうと指摘した。
 
そして、「2050年までに、アジアは世界のGDPの半分以上(2016年のGDPに占める比率は41%)に達する見込みで、アジアの高等教育機関、特に大学の質と多様性、コスト回収、管理の自主権を引き上げなければならない。中国は発展途上国として、この分野で役割を発揮しており、中国は投資により、世界一流大学創設で成功を収めている」と述べた。
 
ハーバード大学の中国研究教授であるTM Chang氏は、「中国の大学が世界ランキングで台頭しているのは驚きではない」とし、「現在、中国よりも高等教育に投資している国はない。質と量の両面で、中国はすでに世界で最も成長の速い高等教育体系となっている」と指摘した。
 
そして、清華大学の工学と応用科学での強みと、人文科学と社会科学での発展を考慮すると、「清華大学の際立った成績も不思議ではない」と付け加えた。
 
また、「このほか、蘇世民(スティーブン・ シュワルツマン)学院(新しい寄宿学院、世界奨学金計画を主管支給)の設立に伴い、清華大学はすでに国際大学院生教育の先駆けとなった」と語った。
 
今年、北京大学の順位が下がったとはいえ、ハーバード大学のカービー教授は、アジア高等教育の先駆者であるこの2つの北京の大学は、「引き続き中国の大学の最高学府の地位を競い合っていくだろう」と予想した。
 
2019年5月5日
 
青塔:中国的高等教育战略取得巨大成功[来源:泰晤士报]

地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
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