【ニュース・中国】わが国の本科高等教育機関におけるオンライン教育の質と評価、並びに提案 (4)

 
2.全面的・多元的な監督評価によるオンライン教育の品質保証
 
各高等教育機関は学生センター・学習成果志向の教育理念に一貫して則り、「教育の維持・品質の確保」を念頭に、大部分が直ちにオンライン
教育の品質保証に関する政策制度を制定し、基準に従い、複数措置を併用する形で絶えずオンライン教育の質の向上に取り組んでいる。

 
指導・評価基準の多元化。
各高等教育機関では、学生センター・学習成果志向の理念を堅持しつつ、オンライン教育の特徴も加味し、品質評価指標を制定し、様々な
角度からオンライン教育の質を全面的に監視している。その取り組みは主に教育計画・教育内容・教育方法・学習効果などいくつかの面に
及んでおり、特にオンライン教材の送信・教員と学生間のコミュニケーション・オンライン時の管理など手薄になりがちな部分を指導・評価
範囲に加えることを促している。また、学校の重点オンライン科目の制定と同時にオンライン「金課(一流科目)」の制定も促し、オンライン
開放カリキュラムの質を確保している。

 
監督・評価者の多元化。
各高等教育機関は「全員参画・内外結合・多方連動・継続改善」の品質保証システムの優位性を発揮し、学校幹部・教育品質管理と評価センター
・教務処(教務課)の管理者・校級教育指導官・教育機関指導者と指導官・学科主任・学生情報員が一丸となって各担当者の役割と積極性を
十分に発揮し、教育の運営と「学校・学部・学科」3段階の品質保証システム構築を有機的に結びつけ、本科教育の安定的推進をベースにした
質の高い運営を確保し、トップダウン型の品質重視のムードを作り上げている。

 
指導・評価方法の多様化。
各高等教育機関では、授業参観・アンケート調査・教育評価・QQグループを通じた調査・動画座談会など多様な形式で教育の質に対する
指導評価が行われている。そのうち、授業参観を行っている学校は100%、アンケート調査を行っている学校は90%以上に達している。

 
モニタリング技術・ツールの多様化。
全ての高等教育機関では、各プラットフォームの提供する管理機能を利用してオンライン授業の教育品質管理を実施することが可能である。
開発されている技術・ツールには、教育プラットフォームによる授業監視機能・SNSによる授業監視機能・リアルタイム監督・オンライン
教育出席集計ミニプログラムなどがある。オンライン教育の状況や品質に対する評価は主に「オンライン教育状況の全体評価」と「科目・
授業の質の具体的評価」の両面から着手している。

 
リアルタイムフィードバックと持続的改善。
各高等教育機関はオンライン教育の品質管理情報に関する即時フィードバックを重視しており、重点コントロールや追跡・督促などによる
持続的改善を行っている。各高等教育機関は不定期に本科オンライン教育のビデオ会議を計画・招集し、オンライン教育の全体実施状況や
授業の品質管理状況についての総括・分析を実施している。多くの高等教育機関ではまた、モバイル教育評価機能も整備し、調査やアンケートを
通じて多元的評価を行っている。他にも、WeChatのタスクプッシュ機能を用いたクローズドループ環境の「即評即改(即時評価即時改善」)
も強化している。多くの高等教育機関では週に一度、優れた教員を公示することによるモデル・牽引効果も表れている。

 
教員・学生によるオンライン教育の質に対する評価
オンライン教育の質をさらに客観的に評価するため、調査ではオンライン教育における教員と学生のリアルな感想に重点的に注目し、教員と
学生のオンライン教育に対する参画度と満足度を分析することにより、オンライン教育の質を評価判断することを試みた。
 

地域 アジア・オセアニア
中国
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 教育