【ニュース・ドイツ・フランス】ドイツ、フランス両国による気候、エネルギー、地球システム分野の研究助成プログラムに各国から多数の応募

 
ドイツ、フランス両国による気候、エネルギー、地球システム研究分野を対象とした「地球を再び偉大なものに」という、パリ協定目標達成に向けた新たな研究助成プログラムの一次選考がドイツで行われ、全5大陸の約70ヶ国の研究者からの応募があった。ドイツ側では、ドイツ学術交流会(Deutscher Akademischer Austauschdienst:DAAD)が、今回の連邦教育研究省(Bundesministeriums für Bildung und Forschung :BMBF)による助成プログラムの担当機関である。
 
一次選考では、23ヶ国から62人の研究者が選ばれた。これらの研究者は、数日中に連絡を受け、二次選考のために、ドイツの受け入れ研究機関と共同で今回の技術革新的なプログラムに対する最終申請書類を提出することになる。
 
パリ協定の中で、緊急の対応が必要なテーマの幅は広く、エネルギー貯蔵の新たな手法の開発から、人間の社会的行動による気候への影響についての研究、地球温暖化の農業への影響、自然の中での相互作用に対するよりよい理解、地震予知改善の為の新測定方法にまで至る。
 
現在特に米国や英国で活動しているドイツ人研究者の他、多くのアメリカ人研究者も応募し、オーストラリア、カナダ、フランス、ブラジル、インドネシア、中国からの研究者がこれに続く。今回のプログラムの中で、ジュニアおよびシニア研究グループは、(受け入れ研究機関の負担分も含めて)100万から150万ユーロ規模の予算で計画を立てることが可能となる。提出期限は2018年2月15日である。
 
ドイツ、フランス両国による気候、エネルギー、地球システム分野の研究助成プログラム(「地球を再び偉大なものに」)
このプログラムは、フランス大統領による発案であり、BMBFとフランスの高等教育・研究・イノベーション省(Ministère de l’Enseignement supérieur, de la Recherche et de l’Innovation :MESRI)が担当する。このプログラムにより、外国で活動する研究者は、自分が選択するドイツあるいはフランスの研究機関に、気候関連の研究グループを設置することが可能となる。このプログラムは、米国のパリ協定離脱表明を受けて、気候保護目標達成に向けた努力を継続することを表明するものである。ドイツではDAADが、2022年まで総計で1,500万ユーロの予算を受けプログラム実行の責任を負う。フランスにおいても、ドイツと同等のプログラム内容であり、まず18のプロジェクト申請が認定されたところである。
 
2017年12月12日
 
DAAD:Deutsch-Französisches Förderprogramm für Klima-, Energie- und Erdsystemforschung findet große internationale Resonanz

地域 西欧、中東欧・ロシア
ドイツ、フランス
取組レベル 国際機関レベルの取組
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