【ニュース・ドイツ】難民のための大学プログラムが延長:ドイツ連邦政府とドイツ学術交流会の働きかけにより、準備クラスへの参加者1万人以上、大学の学生イニシアティブは600以上に

 
2015年末、連邦教育研究省(Bundesministeriums für Bildung und Forschung:BMBF)は、ドイツの大学入学資格を有する難民をドイツの社会に融合させるための包括的施策を発表し、ドイツ学術交流会(Deutsche Akademische Austauschdienst:DAAD)は、その施策を講じてきた。これにより、ドイツの大学は才能ある若者に学問的な将来の展望を与えることができる。
 
支援1年目は、6,800人以上が「インテグラ・プログラム」を通じて支援された約700の言語や専門的な準備クラスに参加した。すでに2017年にはその数が1万人を超えている。
 
それに加えて、約600の学生イニシアティブが、大学進学時のウェルカム・プログラムの一環として大学入学を希望する難民を支援している。 
 
準備クラスへの参加者数が継続的に増加していることから、難民の間で高等教育への関心が高いことがうかがえる。今後ますます多くの学生が、大学で学び始める。
 
BMBF支援の下に代表的な長期調査を行うドイツ社会経済パネル(Sozioökonomische Panel:SOEP)によって、出身地に関係なく成人難民の35%が中等教育を修了していること、16%が以前に大学で学んだことがあり、そのうち11%は少なくとも1つの大学卒業資格を保有していることが明らかになった。成人難民の3分の1はドイツの大学卒業資格の獲得に努めている。大学入学許可にあたっては、他のドイツ人学生や外国人学生と同様の専門・言語の前提条件が適用される。
 
「まだ始まりに過ぎない? 難民の大学教育への社会融合における成功と課題」
 
DAADは2018年3月14日から16日までの専門会議において、ドイツの大学、学生、難民、提携企業とともに、これまでの経験や懸案事項、発展に向けたアイデアを議論する予定である。会議後は、参加者が重要テーマについてより深く議論し、意見交換できるよう、多数のワークショップや専門的なトレーニングの機会が提供される。
 
2018年3月14日
 
BMBF:Hochschulprogramme für Flüchtlinge werden verlängert
 

地域 中東欧・ロシア
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