【ニュース・ドイツ】学生の移動と研究に対する欧州連合(EU)予算の増加:ドイツ大学長会議(HRK)会長がその必要性について訴える

 
2017年11月30日、欧州議会はブリュッセルにおいて、2018年の欧州連合(EU)の予算について承認した。7月に開かれた欧州連合理事会の中で、研究費に対する5億ユーロの削減が要求されたが、議会と各国の財務省は最終的に、2018年の研究費に対しての増額を決定した。2018年の拠出額は、1億1千万ユーロ増えて112億ユーロとなった。エラスムス(Eurpean Regio Action Scheme for the Mobility of University Students)・プラス(Erasmus+)」への助成額も増加し23億ユーロとなった。
 
ドイツ大学長会議(Hochschulrektorenkonferenz:HRK)のヒップラー会長はこの決定に対し、ベルリンにおいて以下のように述べた。
「これは歓迎すべき変化である。予算削減が何年も続いたが、ようやくヨーロッパの競争力強化や社会的な結びつきにとって、どれほど教育や研究、イノベーションが重要であるかが理解されてきたようだ。
 
しかし、現状に満足することはできない。英国のEU離脱や新たな経済的な枠組への変化が差し迫っている。EUの代表的な留学プログラムであるErasmus+や、研究プログラムであるホライズン2020(EU研究枠組み計画)は、EU全体の予算の中のほんの一部しか割り当てられていない。ヨーロッパの将来にとって、これらのプログラムは必要不可欠であり、EUの予算がたとえ厳しいものであろうとも、更に強化されなければならない。
 
欧州委員会は、Erasmus+の予算の倍額増など、これらの分野の予算の増加を求めることで、解決を図ろうとしている。欧州理事会や欧州議会におけるドイツ政府は、将来的な成功を推し測らなければならない。」
 
2017年11月30日
 
HRK:Zuwächse im EU-Haushalt für Studierendenmobilität und Forschung – HRK-Präsident: Stärkung muss fortgesetzt werden

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