【ニュース・ドイツ】全国奨学生プログラム、より多くの民間資金を運用

 
これまで総額1億4,000万ユーロを民間スポンサーが才能ある学生に寄付
「出自に関わらず、全ての才能豊かな若者に支援を」連邦教育研究省(Bundesministeriums für Bildung und Forschung:BMBF)アンヤ・カリチェック(Anja Karliczek)大臣)
 
連邦統計局が2018年5月17日に公開した最新データによると、2017年はドイツ国内で25,947名が全国奨学生プログラムによる支援を受けた。昨年プログラムに支出した資金は、民間スポンサーだけで前年と比べて3%増加し、2,690万ユーロとなった。2011年の全国奨学生プログラム開始以来、すでに総額およそ1億4,000万ユーロが民間資金から運用されている。
 
全国奨学生プログラムにおいて、奨学生は毎月300ユーロの支援を受けている。支援額は、民間スポンサーと連邦政府が半額ずつ負担している。2011年の夏学期に最初の奨学生を採用して以来、高等教育機関は、奨学金の獲得と給付を効果的に進める体制を構築してきた。それにより、2017年には、企業、財団、個人を含む7,000以上のスポンサーから資金を募ることができた。とりわけ、個人並びに個人事業者のグループでは、2017年の支援総額は前年と比べて14%増加し、310万ユーロに達した。
 
高等教育機関は、奨学金の給付において、トップクラスの成績だけでなく、社会貢献や個々人の特別な業績、社会的状況、家庭的事情なども考慮する。このように、全国奨学生プログラムでは、業績を包括的に把握することで、社会的背景に関わらず、才能ある若者に教育の機会を与えることを可能にしている。
 
全体として、奨学生の数は前年度より2%増加した。全国奨学生プログラムにより支援を受けている奨学生の35%が専門大学(Fachhochschule)で学んでいるが、これは、学生全体における専門大学の学生の数の割合(34%)をわずかに上回っている。また前年度と同様に、男性(12,732人)よりもやや多くの女性(13,215人)が奨学金の支援を受けた。
 
2017年には、304の大学が全国奨学生プログラムに参加した。高等教育機関のうち、最も多くの奨学生が学んだ大学は、ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン(1,084名)、ミュンヘン工科大学(906名)、アーヘン工科大学(824名)であった。また、専門大学(Fachhochschule)では、ニーダーライン大学(381名)、オスナブリュック大学(357名)、南ヴェストファーレン大学(309名)であった。
 
2018年5月17日
 
BMBF:Deutschlandstipendium mobilisiert mehr private Mittel
 

地域 中東欧・ロシア
ドイツ
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