【ニュース・ドイツ】ドイツとフランスの欧州のためのイノベーション・インパルス

 
カリチェック(Anja Karliczek)大臣とヴィダル(Frédérique Vidal)大臣が共同イニシアチブを開始
 
ドイツとフランスは共に、新たな推進力により国際競争のイノベーションの場として欧州を進化させたいと考えている。この目的のために、ドイツ連邦教育研究省(Bundesministeriums für Bildung und Forschung:BMBF)のカリチェック大臣とフランスの高等教育・研究・イノベーション省のヴィダル大臣は、ベルリンで開催された独仏研究協力フォーラムで、共同イニシアチブを開始した。
 
独仏両国は、人工知能(AI)のための共同研究ネットワークを計画している。BMBFのカリチェック大臣は「欧州は未来のテクノロジーのための優れた場であると確信している。ドイツはフランスとともにAIの分野で先駆的な役割を果たそうとしている。」と強調した。さらに、欧州圏内での国境を越えた研究者のモビリティは今後さらに発展すべきである。
 
独仏研究協力フォーラムの冒頭に両大臣が署名した宣言では、エネルギー研究、抗菌薬耐性に関する研究、民間ITセキュリティに関する研究、人文科学、社会科学の研究における新しい資金調達イニシアチブに焦点を当てている。さらに、独仏両国は、欧州の研究力およびイノベーション力を強化するために、卓越した新たな欧州の研究枠組みプログラムに向けて協力したいと考えている。その中で、両大臣は、マイクロエレクトロニクスや強力な技術革新などの共同イニシアチブを通じて、欧州のテクノロジー分野での主権を強化するための独仏共同目標を強調した。カリチェック大臣は「国内での努力に加えて、欧州レベルでの革新的なイノベーションを高めることが重要である。」と述べた。
 
このフォーラムの後、メセベルグでの二国間政府会談で、両大臣は引き続き、欧州規模での独仏協力について意見交換を行った。この結果は、欧州理事会に提出される。
 

背景
独仏研究協力フォーラムは、2002年以降3~4年ごとに、フランスあるいはドイツで交互に開催されている。同フォーラムでは、独仏両国の研究機関や資金提供機関における高官の交流を促進している。独仏の研究とイノベーションにおける政策戦略と優先事項は、同フォーラムの最高レベルで調整される。このようにして、同フォーラムは両国の研究とイノベーションの関係者を調整するための中心的プラットフォームとなっている。第6回独仏研究協力フォーラムでは、研究機関や仲介機関の会長を含むおよそ150名の両国の専門家と高官のもと、戦略的優先事項について議論が交わされ、それぞれの分野で新たな方策が提示された。独仏の研究とイノベーションの協力の主要トピックについて、議題のプロセスにおけるポジション・ペーパーを専門家グループがあらかじめ作成している。
 
教育と研究における二国間協力のための政治的枠組みは、独仏閣僚会議によって形成されている。教育、研究、イノベーションの分野では、ほぼ毎年定期協議が行われており、その優先順位は共同声明によって定められている。直近の独仏閣僚会議は、2017年7月13日にパリで開催された。

 
2018年6月19日
 
BMBF:Deutsch-französischer Innovationsimpuls für Europa
 

地域 西欧、中東欧・ロシア
ドイツ、フランス
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究
レポート 海外センター