2019年6月13日、グルノーブルで行われた「180秒で私の博士テーマコンクール」の決勝大会で、Frédérique Vidal大臣は若手博士を対象としたi-PhDというイノベーション競争を開催すると発表した。
フランスでは、毎年、約15,000人の博士を輩出しており、若手博士はスタートアップ「Deeptech」の真の人材の宝庫となっている。3年以上の研究経験をもった博士の約三分の一が研究を辞めおり、わずか40%しか公的研究を続けていない。今日、多くの若手博士が企業の道に進みたいと考えており、自身の研究成果の推進にスタートアップ創設を利用してもらいたいと考えている。
公的投資銀行(Banque publique d’investissement:Bpifrance)と投資事務総局の共同で開催されたi-PhDという名のこの新しいコンテストによって、革新的プロジェクトに参加する若手博士の起業精神をふくらませることが期待され、大臣は企業を起こすプロジェクトを加速させ、SATT(研究組織の骨格をなす系列会社)などを利用できる環境でスタートアップ「Deeptech」の発展に寄与することを期待している。
この新しい制度は以下のような効果を期待している。
- 博士論文の成果に関連した高い利用価値のある革新的プロジェクトによるスタートアップの創設に多くの若手博士を惹きつけること。
- スタートアップ「Deeptech」への出資をさらに充実させること、活用できるパートナー(SATTのような研究組織の系列会社など)とプロジェクトをつなぐこと、新たな出資組織をスタートアップに参加させること。
- i-PhDを受賞した若手博士を支援・起業教育プログラムに取り込むこと。
- 出身の機関の地域で、企業の土台を作っていきやすくすること。
2019年6月14日
Lancement du concours d’innovation i-PhD