【ニュース・タイ】高等教育科学研究イノベーション大臣 時代の変化への対応を大学に要請

 
Suvit Maesincee高等教育科学研究イノベーション大臣(Minister of Higher Education, Science, Research and Innovation)は大学に対し、テクノロジーと人口動態の変化に適応するよう呼びかけた。
 
大臣は、大学は学生数の減少と技術力の低下という二つの大きな問題に直面しており、時代に合わせて変化する必要があるとし、以下のように述べた。

「タイの出生率は急激に減少する一方で、テクノロジーは人々がいつでもどこでも学べるように進化している。急速に進んだ社会の変化に適合していかない大学は取り残されていくだろう。また、大学は雇用市場にいる3,500万人のスキルの向上に着目すべきであり、将来的に全ての年齢の人に開かれていなければならない。急速に変化する技術の世界では、全ての人がキャリアの中で何度でも再教育を受ける必要があり、大学で学ぶのに年齢制限はなくなるだろう。」

さらに大臣は大学に対し既存のカリキュラムを徹底的に見直し、時代遅れのカリキュラムを廃止するとともに、政府の政策に沿った新しいカリキュラムを策定するよう、以下のような期待を述べた。

「大学は自身の専門的強みを活かせる特定の分野に注力する必要がある。大学は学生と産業界が共同で現実世界の問題を解決する場所でなければならない。近い将来、学生は学位取得のための多くの無関係な科目を4年間かけて履修する必要がなくなるだろう。学位をより柔軟にし、学生がそれぞれの能力に応じ、最も適したペースで最も有益な内容を学べるようにすべきである。
大学は、学生に対しスキルのある労働者を生み出すために必要な知識を提供するだけではなく、生涯を通じ学習を継続できる準備をさせる場であるべきである。大学は学生に学ぶことと、分析・評価するための批判意識を持つよう教育する必要があり、学生が考える場となるよう変わらなければならない。」
 
「タイの大学の適応を妨げる規制を緩和することは、当省にとっての喫緊の課題である。最初の6ヶ月以内に規制緩和を完了することを目標に設定している。」

最後に大臣はこのように述べ、同省が、全ての大学が“急速に変化する21世紀の世界”に適応するための支援と、適応の妨げになると思われる規制を緩和する準備ができているとしている。
 
2019年7月21日
 
Bangkok Post:Education minister urges universities to change with the times
 

地域 アジア・オセアニア
タイ
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