【ニュース・タイ】大学は基金を探している

 
タイの私立高等教育機関協会(Apheit)は、私立大学2校が入学者数減により閉鎖を余儀なくされ、政府に支援を要請した。
 
Apheitの協会長であるPornchai Mongkhonvanit氏は、タイの高等教育市場は、学生数の減少とともに、長期間にわたってその規模が縮小しているため、多くのタイの私立大学は現在、閉鎖の危機に瀕していると警鐘を鳴らしている。
 
ある情報によると、私立大学に入学する新入生の数はここ数年で50%近く減少している。Pornchai氏は、出生率の低下が明らかに新入生の数の減少の裏にあり、加えて私立大学の年間予算が入学者数頼みなため、国立大学よりも私立大学にとっては負担が大きいと指摘している。
 
「タイにある70校の私立大学のうち、自立しているのは、わずか10校だけである。残りは、タイの高等教育市場が今後も縮小して行くため、より多くの支援が必要な大学は、中小規模の大学である」と彼は述べている。
 
Pornchai氏は、特に小規模の私立大学は、長期的に生き残るための戦略を立てる必要があると述べている。これらの大学は、相互に協力し合い、あまり需要のない古い学部・学科を廃止する必要がある。「私立大学は、学生数ではなく、むしろ質に重点を置くべきであり、一部の大学は合併する必要があるかもしれない」と彼は語った。
 
しかし、Pornchai氏は、人員や施設の質を維持するためには予算面において、政府からの支援が必要だと述べた。「大学の運営費には多額の資金が必要であり、政府が研究プロジェクトのために奨学金や予算を増やすことで大学を支援してくれるのが望ましいことである」とPornchai氏は述べた。
 
2017年11月12日
 
The Nation:UNIVERSITIES SEEK FUNDING

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