科学、技術、工学、数学(Science, Technology, Engineering and Mathematics:STEM)の4分野において、この分野の地域リーダーとなるという国策の一環として、バンコクに新しいSTEM教育センターが開校する。
教育省のTeerakiat Jareonsettasin教育大臣は、ジャカルタで開催された「第49回東南アジア教育大臣機構(Southeast Asia Ministers of Education Organisation:SEAMEO)評議会会議」の後、タイで2つの新しいSEAMEO地域センターの設立を承認したと発表した。 1つはSTEM教育センターであり、もう1つは「足るを知る経済(Sufficient Economy)」学習センターである。このような趣旨のセンターの設立は、東南アジアでは初である。
Teerakiat大臣のコメント:
さらに、STEM教育のための地域センターを持つことで、タイ経済を大きく動かすSTEM教育の急速な発展が進み、多大な利益を受けることになるだろう。現在、SEAMEO評議会はこの計画を承認している。これからは、タイ政府がバンコクの新しいセンターに関して、設立と資金の責任を負う。
タイ政府が新しいSTEMセンターのために、すでに5年間で2億5,000万バーツを割り当てており、センターはSTEM教育推進のための地域機関となり、それはSTEM教育を改善するための方針を策定するだけでなく、加盟国と教育専門家間の情報や経験を共有するための中心機関となるだろう。
STEM教育をより発展させるために、我々は単独で活動することはできず、外部からの支援とともに、協働する必要がある。
このセンターは、地域で初のSTEM教育のためのSEAMEO地域センターである。というのも、マレーシアにある既存の科学教育センターは、学術的視点にのみ焦点を当てているからだ。我々のSTEM教育センターでは、科学技術の導入と適応を最優先に考えている。
SEAMEO評議会のゴーサインを受け、バンコクセンターは1年以内に開館する予定である。Teerakiat大臣はまた、「足るを知る経済」のために、SEAMEOセンターを運営していく予定であると発表した。彼はタイ国民の知識の父であるプミポン(Bhumibol Adulyadej)国王が後年、タイはこの考え方を他国とも共有する国として位置付けられたと指摘した。
他のSEAMEO地域センターとしては、インドネシアの早期幼児教育・育児センター、カンボジアの技術教育開発センター、ラオスのコミュニケーション教育センター等がある。一方、タイは、SEAMEO評議会の2年の任期を終えると、インドネシアにSEAMEO評議会の理事を引き継ぐことになっている。
次の議長となるインドネシアのMuhadjir Effendy教育大臣は、次の優先課題として、教育を通しての “持続可能な開発” を確保することを挙げている。評議会は、すべての人がより良い生活を送ることを目指して継続する。 「我々はすべての人々のために質の高い教育を保証し、生涯教育を推進する計画がある。インドネシアは、SEAMEOの使命を全面的に支持し、教育を通じて地域の人々により良い未来を創造することを約束する。」と大臣は語った。
2017年7月26日