【ニュース・タイ】オートメーション・ロボット産業界 新進気鋭のリーダー(3)

  
サービスロボット・フィールドロボットのリーディング・イノベーター

 
タイは、サービスロボット・フィールドロボットの分野での実績には事欠かない。ロボットが環境を認識して反応することを可能にする5G、AI、クラウド
コンピューティング、センサーを備え、タイの企業や大学はこの分野で様々な機能を果たすロボットを数多く生み出している。

 
常時監視、介護者への警告、高齢者との対話などのタスクをこなすことができる>高齢者介護ロボットはその例であり、農業分野では、スマート
ファーミングにロボット
が使用され、農園の監視から灌漑、収穫まで様々な機能を果たしている。一方、医療用ロボットは、診断や手術から、リハビリ
や一般的なサービス
まで、多くの分野で活用されている。

 
2017年に、タイの有名な医科大学であるラマティボディ病院が、アジア初のロボット支援による脳の手術に成功した。その後、ロボット支援手術は
様々な手術に広く利用されている。ロボットは、患者のリハビリや治療の支援、自閉症スペクトラムの子どもたちの支援、さらには医療品や処方箋
の補充などでも重要な役割を果たしている。

 
また、感染症の世界的大流行により、タイでは、現場の医療従事者の支援、感染リスクの低減に利用する、医療用ロボットの開発が進んでいる。
ロボットの導入により、医師は、感染のリスクにさらされることなく、新型コロナウイルスの患者とビデオチャットで会話したり、患者の体温を
測定したりすることができる。

 
熱意ある人材の宝庫

 
タイでは、政府が理工系分野の教育資源に投資してきた結果、オートメーション・ロボット産業関連分野で毎年約8万人(全卒業生の約5分の1)
の新卒者を輩出している。

 
近年では、「ロボカップ世界大会」や「ワールド・ロボット・オリンピアード」などの世界的なロボットコンテストで、多くのタイの学生が優勝して
いる。こうした成果は、ロボット工学への熱意だけでなく、科学的研究、特に機械工学や電気工学、ロボット工学の能力を反映している。

 
タイ政府は、実務の体験、技能の開発、ロボットのプロトタイプの製作を提供するため、CoRE、大学、研究機関、企業と全国規模で協力し、
国の人材の技能を強化し続けている。
こうした協力により、参加者は互いの専門知識を活用し、教師の能力を高め、変化の激しい環境で必要とされる
技能を学生に習得させることができるのである。

 


地域 アジア・オセアニア
タイ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 高技能職業人材の育成
社会との交流、産学官連携 産学官連携
レポート 海外センター