【ニュース・エストニア】教育科学省は、博士課程の学生が国民平均賃金を得ることを望んでいる

 
 教育科学省は、エストニアの平均賃金水準に見合うように、学生に支払われる手当水準を引き上げることも内容とする、エストニアの博士課程
を抜本的に改革する法案を、準備している。

 
 今年度、エストニアには2,300人をやや超える博士課程の学生が在籍し、ピークには在籍数が3,000人以上に達していた9年前より1,000人近く
減少している。

 
 教育科学省の戦略計画では、来年は、300件の学位審査が行われる可能性があり、確立目標より3分の2近く少ないと、同省の高等教育専門家である
アラン ペイダー氏は語った。

 
 ペイダー氏は「例えば、2018/2019年度、235本の博士論文が学位審査を受けたが、我々が近い将来に期待していたようには指標が増加している
とは見られない。問題の一つは、学生の手当が低かったために、学生が職場で過度な仕事を余儀なくされ、彼らが自分の研究に集中できなかった
ことだ」と述べた。

 
 この理由のために、法案は、博士課程の学生が研究中により高い収入を受けることを考慮している。現在、学生の基本手当は月額660ユーロに
決められているが、同省は、2020年度第2四半期に総額1,433ユーロだったエストニアの平均賃金まで数字を引き上げることを望んでいる。

 
 ペイダー氏は「国家予算法は依然として政府で議論中であり、我々は具体的な数字について話すことはできないので、特定の額を挙げるのは
まだ容易ではない。我々は移行をより早く実施するシナリオや条件について考えているところだ」と指摘した。

 
 財政的な後援は、今後学生の名前を伴うのではなく、その代わりに研究員の賃金と呼ばれるだろうと付け加えた。同省は、学生がそれぞれの
大学に雇用され、それにより彼らが研究に集中できるようになることを期待している。

 
 ペイダー氏は「彼らはまた、彼らの研究に直接関連していないが、それにもかかわらず博士課程の一部である一定の教える義務を負っている。
それでもやはり、彼らの主な活動は研究である」と付け加えた。

 
エストニア生命科学大学マイト クラッセン学長は、学生賃金の引上げに加えて、必要とされる法改正も行われるべきだと述べた。
クラッセン学長は、すべての高等教育機関がエストニアの学生不足という問題を抱えていると述べた。卒業生は、給料がより良くて、研究を行う
よりも作る方が容易なので、結局は他のセクターで働くことになる。

 
 「博士課程の学生手当が増加して、彼ら全員に研究員として署名してもらえれば、我々はより多くを格段に得ることができる ―私はベターとは
言わないだろう―しかし、我々の潜在的な学生のより大きな選択ではある。それが我々の成功への鍵だ」と、彼は述べた。

 
10月23日
 


<出典> ERR: Education ministry wants doctoral students to earn average national wage

地域 北欧・バルト三国
エストニア、その他の国・地域
取組レベル 政府レベルでの取組
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