英国政府は、2019年8月8日に、英国が学的に一流国であり続けるための政策を公表した。これによると、科学者は、新首相が発表した移民法のもとでイギリスに移住するよう推奨される。
Boris Johnson首相は内務省(Home Office)とビジネス・エネルギー・産業戦略省(Department for Buisiness, Energy and Industrial Strategy:BEIS)に対して、サイエンスコミュニティとともに、世界的な科学者が素早くビザを取得するための新たな方法を、今年の後半には開始できるように考案するよう指示した。
Boris Johnson首相は以下のように述べた。
「我々は、世界初の国立DNAデータベースの拠点を有しており、グラフィンを発見した。そして、最先端の科学者はAda Lovelaceやノーベル賞受賞者であるFrancis CrickやPeter Higgsのような偉大な科学者たちの足跡を辿ることを誇りにするべきである。」
「しかし、我々は知識の進化をリードすることを確実にするために、既にここにいる才能を支援するだけでなく、世界中から最高の頭脳をひきつける英国の移民システムを保証しなければならない。」
早期にビザを取得するルートは、キャリアのまさに始まりにいる数学オリンピック出場者から、国際的に認められている賞の受賞者や有名なフェローシップの採択者など選りすぐりの研究者や科学・工学・技術の専門家をひきつけるよう設計される。
英国が最も生活しやすく、かつ、新たなアイデアを生み出すのに最も魅力的な国であることを明確にするには、第一線の研究所と大学と取るべき道筋について話し合いをしなくてはならない。その内容として
- Tier1の特別に優秀な人のためのビザに設けられた人数上限を廃止
- 候補者を支援できる英国の研究所と大学の収容人数の拡張
- 入国管理のチェックとして、自動認証の権限を与えること
- 扶養家族が完全に自由に働けるようにする保証
- 入国前に雇用が必須条件であったことを除外
- 早期の移住許可に向けた道筋
特にEU離脱後、英国の科学の大きな価値を認識し、研究や経済を新たに活性化する支援を行う移民法の変更などで、政府はEUを離脱する前にEUの助成金を受けていた科学者や研究者に対して追加予算を準備する。これは、ヨーロッパ研究評議会(European Research Council :ERC)によって実行されている、誰もが不利益をこうむらないことを保証するスキームを含んでいる。
合意なき離脱の場合、政府は英国がEU離脱する際に、承認プロセスで止められたあらゆるHorizon2020への申請が、UKRIによって代わりに自動的に評価され、承認された申請には資金が提供されることを保証する。
首相は以下のように述べた。
「英国は引き続き世界的な科学大国であり続け、英国がEUを離脱しても、我々は科学と研究を支援し、科学コミュニティが英国のイノベーションを開発し、世界中に輸出する大きな機会を保有することを保証する。」
gov.uk: PM sets vision to cement UK as a science superpower
参考: Boris Hohnson to announce end to visa restrictions on top scientists, to attract top talent