【ニュース・イギリス】「我々は科学超大国ではない」と 英国の科学担当大臣が認める

 
2023年2月2日、Research Professional Newsは科学担当大臣であるGeorge Freeman氏が「世界の科学超大国というより、小さな科学大国」になる危険性を述べたことを伝えた。

 
Freeman氏は、英国は科学超大国ではなく、「イノベーション国家」にならない限り、科学超大国とはならないと語った。2月2日に開催されたシンクタンクOnwardのイベントで、Freeman氏は、英国を名誉ある賞の受賞をし、世界クラスの科学を創出する科学「超大国」であると述べた。しかし、この国は科学、技術、工学に対して産業界からの投資を利用する戦略に移行しない限り、「世界の科学超大国というよりは小さい科学大国」に留まってしまうという危険性を指摘した。

 
英国はサービスを基本とする産業よりも、もっと産業界に研究開発を誘致する必要があり、「科学、技術、研究、イノベーション経済を感じる」場所に「戦略的に移行」する必要があることを述べた。「我々はまだ科学の超大国ではない。イノベーション国家にならない限りそうはならないであろう。」と付け加えた。「産業界の資金は大変重要で、注意をそらしてしまうと世界的な科学超大国というよりも小さい科学大国となってしまう。」政府の広報は、英国の科学超大国としての地位に関して、強化し、回復するため様々な引用を出している。

 
科学超大国のチェックリスト
Freeman氏によると、英国は科学超大国になるために以下の5つのことを行わなければならない。

 

  • 世界クラスの科学を要する必要があるが、すでに英国はそれを持っている。
  • 氷冠の融解防止や海洋の浄化など、問題を特定して解決することで、世界に影響を与える。
  • 英国の優秀な研究者が国際的に活躍し、世界から優秀な研究者を引き付けるためのグローバルキャリアパスを構築する。
  • より多くの産業界の研究開発を誘致する。
  • 自由な発想を尊重するなど、素晴らしい国際的な科学の価値を守る。

 
Freeman氏は、続けて英国の科学への民間投資を促進するために役立つ、国内で実施されている研究開発クラスターのマッピングの重要性を述べた。「もし30ものクラスターを成長させることができれば、国際的にイノベーション国家として見なされて、どこからか誰かが投資したくなるであろう。」と述べた。

 


Research Professional News: ‘We’re not a science superpower,’ admits UK science minister


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