【ニュース・イギリス】イングランドの大学は、Covid-19の症例が増えるにつれて、授業料の返還を検討するよう求められている

 
2020年9月28日、Times Higher Education は、Covid-19 により教育が中断された場合、イングランドの大学は、部分的な授業料の返還を検討すべきであると 学生局(OfS) が述べたと報道した。

 
OfS は、英国の大学キャンパスで Covid-19 の症例の増加が報告され、何千人もの学生が自己隔離になるにつれて、機関に授業料返還を拒否する「包括的方針」を執らないよう促した。

 
少数の機関はすでに対面での教育を一時中断している。アベリストウィス大学 は、学生コミュニティでの Covid-19 の症例の確認を受け、9月28日に、その週の終わりまで教育はオンラインのみとなると述べた。Covid-19 の検査において127人が陽性と判定された後、およそ1,700人の学生が2週間の自己隔離を行っている マンチェスター・メトロポリタン大学 では、進学準備コースと1年次の学生はオンラインでの教育に移行している。

 
およそ40の大学が、キャンパスにおいてCovid-19の症例が確認されたと報告している。

クイーンズ大学ベルファスト では、30人が陽性と判定された後、およそ100人の学生が自己隔離を行うよう告げられている。

 
一部の学生は、非常に多くの教育が遠隔で行われているにもかかわらず、なぜキャンパスに来て、学生寮等の家賃の支払いをするのか疑問に思っており、より多くの授業料がオンライン授業に費やされ、より多くのロックダウンが課されるにつれて、この懸念は高まっている。

 
マンチェスター・メトロポリタン大学 は、自己隔離を行っている学生に、2週間の家賃の払い戻し及び50ポンドの食料品のギフトカードを含むケアパッケージを発表している。Covid-19 の検査において172人が陽性と判定された後、およそ600人の学生が自己隔離を行うよう告げられたグラスゴー大学 は、すでに同様のパッケージを行っている。

 
OfS の最高責任者である Nicola Dandridge 氏は、「大学は、学生が期待していることをできる限り明確に提供することが不可欠である。学生は、オンライン、対面もしくはその両方で教育を受けるかどうかにかかわらず、良い質の高等教育を受ける権利を持っている。

 
規制当局は、自己隔離の間、教育や学生支援のために行っている取り決めについての懸念がある個々の大学やカレッジをフォローアップし続ける。学生は自身の高等教育にかなりの投資をしており、消費者としての権利を持っている。部分的な授業料の返還を行うかどうか検討にあたって、返還ができないという包括的方針を採用するのではなく、各々の学生の状況を考慮するよう大学に期待している。」と述べた。

 
9月28日、首相の報道官は、すべての学生はクリスマスに自宅に戻ることができるようになると述べた。

 
Michelle Donelan 大学担当大臣は、OfS の声明を歓迎し、「大学は、学生に受け取ることになる授業料についてできる限り明確にする必要があり、Covid-19 の検査、福祉及び緊急時のリソースに関するガイダンスがすぐに利用できるようにすることを保証すべきである。」と述べた。


Times Higher Education: English universities told to consider refunds as Covid cases rise


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