【ニュース・アメリカ】NSF、海洋大気システムの模型「SOARS」を構築するスクリプス海洋学研究所に280万ドルを助成

 
米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は2017年11月8日、地球の複雑な海洋大気システムの模型「スクリプス海洋大気研究シミュレーター(Scripps Ocean Atmosphere Research Simulator:SOARS)」を構築するために、スクリプス海洋学研究所(Scripps Institution of Oceanography:SIO)に280万ドルを助成することを明らかにした。
 
「SOARS」は、海洋の状態を正確に複製し、風・波・海洋微生物・化学物質の間での相互作用を研究室で再現するものである。科学者らは、「SOARS」を利用して人間の活動による汚染の導入が海洋及び大気の化学物質に変化を与える過程を調査することになる。「SOARS」は、時速最高50キロメートル(31マイル)の風を起こし、気温及び水温を熱帯から極地域までの条件を模して調整でき、植物プランクトンブルームを誘発し、温室効果ガスを含む大気汚染などの影響を加えることができる。
 
「SPARS」共同主任研究員でNSF環境化学物質に対するエアロゾルの影響センター(Center for Aerosol Impacts on Chemistry of the Environment:CAICE)ディレクターのキム・プラサー(Kim Prather)氏は、「SOARS」により、エアロゾルに関するさらに詳細な研究が可能になるとコメントしている。なお、「SOARS」構築に要する総経費は400万ドルで、残りの120万ドルはSIOが拠出し、「SOARS」を使用した実験は2021年に開始予定である。
 
2017年11月8日
 
National Science Foundation:NSF awards $2.8 million grant to develop advanced ocean and atmosphere simulator
 

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