【ニュース・アメリカ】NCAN とNASFAA、FAFSA 照合手続き対象者数縮小手段を提案

 
米国大学達成ネットワーク(NCAN)米国学資援助管理者協会(NASFAA)は11月8日、連邦学資援助無料申請(FAFSA)提出後の照合手続きに関する報告書「証拠の負担:FAFSA 照合手続きの影響と解決策」を発表した。FAFSA 申請内容と所得税申告内容を照合する手続きは、低所得層学生対象の連邦奨学金「ペルグラント」の不正受給を防止するために行われるが、学生と大学の双方にとって負担になることが問題視されている。

 
これに関して NCAN は、適切なアルゴリズムと対象絞り込みにより、FAFSA 照合手続き対象者数を縮小することが可能と主張している。2021-22学年度分 FAFSA 提出期間の最初の9カ月間では、提出者約220万人の17%に相当する申請者が照合手続き対象者となっており、この割合は2018-19学年度から10ポイント低下したものの、非白人学生を主とする低所得層学生における手続き負担は大きく、一部の学生は同手続きが完了しなかったために進学を断念したという。

 
また、NASFAA の調査によると、大学学資援助担当者の約20%は、勤務時間の半分以上を照合手続きに費やすなど、大学への負担も大きい。本報告書は以下の3点などを含む提案事項12項目を提示している。

  • 国税庁(IRS)のデータを使用して所得税非申告者を確認
  • 全大学が教育省作成の標準照合様式を使用
  • 2年目以降の学生で前年に照合手続きを行った場合は対象から除外

 
なお、本報告書は、こちら からダウンロード可能。

 
11月11日


Inside Higher ED: Relieving the Verification Burden


地域 北米
アメリカ
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