【ニュース・アメリカ】ACE、大学基金の役割を説明し、よくある質問への回答をまとめた報告書を発表

 
米国教育審議会(ACE)は3月15日、大学基金が大学における教育ミッションをいかに支援するかを提示し、よくある質問への回答をまとめた報告書「大学基金の理解」の最新版を発表した。

 
本報告書は、2月23日に発表された2020年全米大学実務者協会・米国教員保険・年金協会大学基金研究」からのデータに基づいて作成されたもので、
①大学基金の創設、②大学基金の管理を通した現在及び将来のニーズのバランス、③資金の創出、などがどのように行われるかを説明している。

主な内容は以下の通り。

  • 大学基金の役割は、大学の安定性提供、他の収入源の活用、イノベーション・柔軟性の奨励、長期的財務計画の実現など。
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  • 大学基金の規模は様々。2018年度データでは、非営利私立4年制大学の25%と公立4年制大学の23%は、大学基金の規模が1,000万ドル
    未満。また、非営利私立4年制大学の大学基金平均値は3,710万ドルであったのに対し、公立4年制大学では同3,540万ドル。大学基金の規模
    が5,000ドル以上であった大学は、非営利私立4年制大学の約43%と公立4年制大学の約40%。また、大学基金が10億ドル以上であった
    のは、非営利私立・公立4年制大学ともに全体の5%。
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  • 大学基金は、主に寄付によって創設。
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  • 大学基金は、大学理事会が受託者として管理し、短期・中期・長期を組み合わせて投資。投資手段は、米国内株式・債券・不動産など多様。
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  • 大学の多くが、大学基金の支出に関して規則を導入。
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  • 2020年度の大学基金支出用途の内訳は、学資援助48%、教員給与11%、大学運営7%、学術プログラム17%、その他の用途17%。

 
なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 

 
3月15日


American Council on Education: 
Understanding How College and University Endowments Work to Support Students, Institutions


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 教育