【ニュース・アメリカ】2021-22学年度の大学授業料・手数料、前学年度比増加率は過去最低

 
カレッジボードは10月27日、報告書「2021年大学学費及び学資援助の傾向」を発表した。これによると、2021-22学年度の授業料・手数料増加率は過去最低で、州内在住者対象の公立4年制大学では前学年度から1.6%増、公立2年制大学では同1.3%増、非営利私立大学では同2.1%増であった。

 
インフラ率3.9%を勘案すると、これら3セクターではいずれも2021-22学年度の授業料・手数料は前学年度を実質下回ったことになる。また、2020-21学年度の学士課程在籍学生による学資援助利用額は10年連続で前学年度を下回った他、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響による在籍学生数の減少に伴い、返済不要の奨学金支給総額も前学年度からやや減少した。その他の主な結果は以下の通り。

  • 2019-2020学年度には、公立2年制大学学生の75%、公立4年制大学学生の78%、非営利私立4年制大学学生の88%が、連邦・州政府もしくは大学から返済不要の奨学金を受給。
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  • 2021-22学年度の公立2年制大学フルタイム新入生の場合、返済不要の奨学金受給後に必要となる年間平均自己負担額は、食費・住居費に8,670ドル、教科書・教材・交通費・個人的費用に5,700ドルなど。
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  • 2006-2007学年度から2021-2022学年度の間で、公立4年制大学フルタイム新入生が支払う年間平均正味授業料・手数料は、2021-2022学年度が2,640ドルで最低、2012-13学年度が3,720ドルで最高。一方、非営利私立4年制大学では、2021-2022学年度が1万4,990ドルで最低。
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  • 2020-21学年度に大学生・大学院生が受給した学資援助(連邦学資ローンを含む)は総額2,349億ドル。また、連邦学資ローン以外での学資ローン120億ドルを利用。
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  • 2020-21学年度に学士課程に在籍したフルタイム学生1人当たりの学資援助受給額は平均1万4,800ドル。内訳は、返済不要の奨学金1万50ドル、連邦学資ローン3,780ドル、教育税控除880ドル、連邦ワークスタディ90ドル。一方、フルタイム大学院生1人当たりの受給額は平均2万6,920ドルで、内訳は、返済不要の奨学金8,860ドル、連邦学資ローン1万7,540ドル、税控除460ドル、ワークスタディ60ドル。

なお、本報告書は、こちら からダウンロード可能。

 
10月27日


College Board:  Report: Historically Low Increases in Average Published Tuition Prices Continue


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