【ニュース・アメリカ】2021年度州政府高等教育補助金総額、連邦政府からのコロナ救済資金約20億ドルを含め前年度比0.3%増の967億ドル

 
イリノイ州立大学 教育政策研究センター(CSEP)は3月16日、「2021年度州政府高等教育補助に関するグレープバイン年次報告書」を発表した。

 
これによると、2021年度(2020年7月1日~2021年6月30日)の州政府による高等教育補助金総額は、連邦政府からの新型コロナウイルス感染症
救済資金約20億ドルを含めて、前年度比0.3%増の967億ドルであった。連邦政府からのコロナ救済資金を含まなければ、前年度比1.3%減となる。
CSEP 客員教授で「グレープバイン」編集者のジム・アップルゲート氏は、パンデミックによる州予算への影響は危惧したほど大きくなかったとし、
その一因は連邦政府が州政府支援を強化したため
とコメントしている。

 
本報告書は、CSEP と州高等教育管理職協会との協力の下で作成されたもので、2021年度の州高等教育予算を検証している。2021年度の州高等教育
予算には、「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法」及び「州知事緊急教育救済基金」の一環として州政府に支給された連邦資金が含まれる。

 
但し、全般的に見ると、専門家の予測と比較すると大きな問題にならなかったように映るものの、各州によって事情は異なる。
主な結果は以下の通り。

  • 26州において州高等教育予算が前年度から縮小され、21州では連邦補助金を含めても前年度から減少。前年度比減少率の大きかった州は、
    ネバダ州(17.8%減)、アラスカ州(10.5%減)、カリフォルニア州(7.5%減)など。
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  • コロラド州では、州政府補助金のみでは前年度比45.3%減となったものの、連邦補助金を含めると同3.8%減。
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  • 巨大州と呼ばれるカリフォルニア、フロリダ、ジョージア、イリノイ、ノースカロライナ、ニューヨーク、テキサスの7州では、2021年度
    高等教育補助金総額が前年度比2.1%減。
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  • 2021年度州高等教育補助が前年度から増加した州は、ワシントン州(13.8%増)、オハイオ州(12%増)、ニュージャージー州(11%増)など。バーモント州は、1回限定の州立大学補助金支給のために前年度比45.7%増。

 
3月16日


Illinois State University: Annual Grapevine Compilation of State Fiscal Support for Higher Education Results for Fiscal Year 2021


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 教育