大学人事専門職協会(CUPA-HR)は3月30日、新型コロナウイルス感染症パンデミックにより多数の高等教育機関が深刻な予算削減に直面した中、
教員の雇用に関する現状をまとめた報告書「2021年CUPA-HR高等教育教員報告書」を発表した。
これによると、パンデミック前の2019-2020学年度は、テニュアトラック、非テニュアトラック、非常勤を問わず、あらゆる種類の教員の雇用が
増加し、特に非テニュア教員の雇用が3.36%増と最大であったものが、パンデミック後の2020-2021学年度は、全ての種類の大学教員の雇用が減少
した。特に減少率が最大であったのは非常勤教員(約5%減)で、修士課程・学士課程・準学士課程では非常勤講師の雇用数が6%以上減少した。
また、テニュアトラック教員では、準学士号課程授与大学における雇用が前学年度比7.8%減となった。さらに、専攻分野別で見ると、フルタイム
教員の雇用減少率が最大であったのはレジャー・レクリエーション活動及び図書館学で、いずれもフルタイム教員数は13%以上減少した。
この他、全体の3分の1から約半数の大学において、ビジネス・経営・マーケティングや生物科学・生物医科学分野の教員数が前学年度から減少した。
その他の主な結果は以下の通り。
- 2019-2020学年度から2020-2021学年度のフルタイム教員の昇給率は0.69%で、2010年以降で最低。
- テニュアトラック教員の中で女性及び人種・民族的マイノリティ教員が占める割合には大きな変化なし。但し、教授・准教授の中では、
女性・マイノリティ教員が占める割合が減少。 - 非常勤教員の単位時間当たりの給与は、博士課程で1単位時間当たり1,288ドル、準学士課程で917ドル。
3月30日
College and University Professional Association for Human Resources:
New Report Highlights Changes to Faculty Workforce in the Wake of the Pandemic
地域 | 北米 |
国 | アメリカ |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 研究 |
人材育成 | 研究者の雇用 |