米国科学工学医学アカデミーは3月16日、報告書「2022年～2031年のグローバル気候変動研究のニーズと機会」を発表し、13の連邦省庁が参加
する研究調整プログラム「米国グローバル気候変動研究プログラム（USGCRP）」に対して、気候変動による最悪の結果に備えると共に、それを回避
するために社会を支援する知識の提供に重点を置くよう移行すべきと提言した。

 
また、差し迫った現在及び将来の気候リスクの管理方法に関する理解を深めるために、人間と自然システムの間での多方向の関係性に関する研究を USGCRP は加速すべきと提案した。

 
特に、衛生・食糧・エネルギー・水・経済保証などを含む、米国人の安全保障及び健康に対する緊急な対応を必要とする気候リスクに重点を置くよう
要請している。USGCRP に対するその他の主な提案事項は以下の通り。

• 気候変動による影響の緩和・適応を通した緊急な対応を必要とする気候脅威の管理に関する研究を優先。

 

• 社会科学研究への投資を強化。

 

• ①極値・閾値・転換点、②地域における気候変動の影響に関するシミュレーション、③シナリオに基づく気候予測・管理、④平等・社会的
  公正、⑤先進データ・分析枠組み、という気候変動リスクに対応する5つの領域を超えた研究の拡大。

なお、本報告書は、こちら 閲覧可能。
 
3月16日
 

National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：　
U.S. Global Change Research Program Should Shift Focus to Preparing for and Avoiding Worst Potential Consequences of Climate Change, Says New Report