大学院協議会(CGS)は2月18日、報告書「大学院留学生出願・入学状況:2020年秋学期」を発表した。これによると、2020年秋学期に向けた
米国大学院への留学生による出願数は増加したものの、入学率は大幅に減少した。
具体的に、2019年秋学期と2020年秋学期を比較すると、最終的な大学院留学出願件数は3%増であったのに対し、入学件数は39%減で、内訳は
修士課程で43%減、博士課程で26%減であった。
新入生減少は、留学延期者数が大幅に増加したことが一因であるが、主な結果は以下の通り。
- 全体の80%以上は、大学院に入学予定であった留学生による留学延期件数が増加したと回答し、その大半では、留学延期件数は前年比
5%以上増加。 - 課程別でみると、修士課程入学予定者の12%と博士課程入学予定者の10%が留学を延期。
- CGS 会長のスザンヌ・オルテガ氏は、新型コロナウイルス禍による健康上の懸念と渡航制限、及び、トランプ政権による大学院留学生
対象ビザ関連措置の一貫性・適時的方針の欠如が大学院新入生数減少の主因と分析。 - 専攻分野別にみると、出願件数が2019年秋学期から増加した専攻分野は、数学・コンピュータ科学(12%増)、生物科学・農学(10%増)など。
- 工学修士課程入学予定者の16%と数学・コンピュータ科学修士課程入学予定者の15%が留学を延期。また、博士課程では、行政サービス
(15%)、生物科学・農科学(12%)、工学(12%)専攻者による留学延期の割合が高い。 - 大学院留学生の新入生入学数が大幅に減少した地域は、アジア(47%減)、中東・北アフリカ(36%減)など。特に、中国とインド出身
学生は、それぞれ37%減と66%減。
なお、本報告書は、こちら からダウンロード可能。
2月18日
Council of Graduate Schools:
After Increase in Application Rates, First-Time International Graduate Student Enrollment Takes a Big Hit in Fall 2020
地域 | 北米 |
国 | アメリカ |
取組レベル | 大学等研究機関レベルでの取組 |
大学・研究機関の基本的役割 | 教育 |
人材育成 | 学生の多様性 |