【ニュース・アメリカ】2018年度の米国高等教育機関のインフレ率、2017年度をやや下回る2.8%

 
非営利機関に資産管理サービスを提供するコモンファンド(Commonfund)は2018年12月10日、コモンファンド高等教育価格指数(Commonfund Higher Education Price Index:HEPI)の年次データから、2018年度の米国大学におけるインフレ率が2.8%で、2017年度の3.3%を下回ったものの、過去5年間の平均である2.4%より高いことが判明したと発表した。
 
また、過去10年間では、2017年度と2014年度に次いで、3番目にインフレ率が高かったという。さらに、①教員給与、②事務職コスト、③福利厚生費、④管理職給与、⑤サービス職コスト、⑥備品・材料、⑦その他のサービス、⑧光熱費、というコスト8項目は全て増加したものの、2017年度のように一部の項目で大幅な増加がみられたということはなく、いずれの項目も前年度比1.7~3.4%増であった。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 2018年度のHEPIにおいて、過去5年間の平均を下回るコスト項目は、前述の8項目中、③福利厚生費と④管理職給与のみ。
  • 2018年度のHEPIを地域別でみると、南西中央地域(West South Central region)が3.7%と最も高く、山間地域(Mountain region)が1.8%で最低。この他では、太平洋地域(Pacific、3.5%)と北西中央地域(West North Central、3.0%)の2地域のHEPIが3.0%以上で、その他の地域は全て2.2~2.8%。
  • 2018年度の高等教育機関のHEPIを公私別でみると、公立大学が2.6%で私立大学が2.9%。また、博士課程では、公立大学が2.5%で私立大学は3.0%。一方、修士課程では、公立大学が3.0%で私立大学は2.1%。この他、公立大学では、2年制大学が2.4%で4年制大学では2.8%。

なお、2018年度版HEPIは、
http://info.commonfund.org/commonfund-higher-education-price-indexに必要事項を記入後にダウンロード可能。
 
2018年12月10日
 
Commonfund:2018 HEPI Report Released[PDF:132.66KB]

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