【ニュース・アメリカ】2011年秋学期に大学に入学した社会人学生の6年以内の卒業率、「伝統的」学生の卒業率を大きく下回る 米国学生情報研究センターの調査

 
米国学生情報研究センター(National Student Clearinghouse Research Center)は2018年2月27日、2011年秋学期に高等教育機関に入学した学生220万人超の卒業率を分析した研究報告書「大学卒業 ~州レベルで見た学生の卒業率~(Completing College: A State-Level View of Student Completion Rates)」を発表した。
 
これによると、社会人学生の卒業率は高校卒業後に入学した学生の卒業率を大きく下回ることが明らかにされた。具体的に、4年制大学を6年以内に卒業した学生は全体の64.7%であるのに対し、2年制大学を6年以内に卒業した学生は全体の37.5%で、4年制大学を6年以内に卒業した社会人学生は48.9%に留まるという。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 4年制大学を6年以内に卒業した学生の割合は、24州において全米平均の64.7%を上回り、コネチカット州及びアイオワ州を含む8州では、75%以上の学生が6年以内に卒業。
  • 2年制大学を6年以内に卒業した学生の割合は、24州において全米平均の37.5%を上回り、ミネソタ州・ノースダコタ州・サウスダコタ州の3州では、50%以上の学生が6年以内に卒業。
  • 50州中38州では、4年制公立大学入学者の10%以上が他大学に転学して最初の学位・修了証を取得。また、ミネソタ州及びウィスコンシン州を含む5州では、15%以上が転学して最初の学位・修了証を取得。
  • 全米平均では、2年制大学に入学した学生の15%が入学後6年以内に4年制大学で学位を取得。イリノイ州とカンザス州の2州では、この割合が約20%。
  • 4年制公立大学入学者の大学卒業率は、2010年秋学期入学者グループの62.4%から2011年秋学期入学者グループは64.7%に上昇。また、38州において、2011年入学者グループの卒業率が2010年入学者グループを上回る。
  • イリノイ州とテキサス州の2州では、社会人学生の約75%が大学入学から6年以内に学位を取得しており、全米平均の48.9%を大きく上回る。
  • 4年制公立大学に入学した女子学生の卒業率は68.5%であるのに対し、男子学生では61.1%で、全米での男女間格差は7.5ポイント。また、メリーランド州・ノースダコタ州・ユタ州の3州では、女子学生の卒業率が男子学生を14ポイント以上上回るのに対し、メイン州では男女とも卒業率は54%で性別による格差なし。
  • 2011年秋学期に4年制私立非営利大学に入学し、入学後6年以内卒業した学生の割合は、全米平均76%で12州では80%超。

2018年2月27日
 
National Student Clearinghouse:Signature Report 14 State Supplement: Completing College: A State-Level View of Student Completion Rates

 

National Association of Student Financial Aid Administrators:Report Finds Lower Completion Rates for Students in Two-Year Institutions, Adult Learners

 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
人材育成 学生の多様性
レポート 海外センター