【ニュース・アメリカ】高等教育機関に勤務する職員、新型コロナウイルス感染拡大の影響による一時帰休・失業リスクが最高の職種はインフラサービス・維持管理

 
 大学人事専門職協会(College and University Professional Association for Human Resources:CUPA-HR)は5月27日、
2020年高等教育職員年次報告書(2020 Staff in Higher Education Annual Report)を発表した。

 
 本報告書は、高等教育機関861校に勤務する153種類の職種に就く職員合計20万9,385人からの回答に基づくものである。
これによると、新型コロナウイルス感染拡大を受けて大学キャンパスでの講座再開が遅れる中、一時帰休もしくは失業リスクが最も高い職員の職種は、
キャンパスインフラサービス及び維持管理に従事する者となっている。

 
 これらの職種に従事する職員は、例えば、管理人・清掃員は大学1校当たり平均24人が勤務するなど、他の職種と比較すると人数が多いが、
黒人職員の割合が高く(22%)、低給与で、在籍学生数の増減による影響を最も受けやすいという。その他の主な結果は以下の通り。

  • 2019-20学年度の高等教育機関職員の給与増加率は、前学年度比2.4%増で、2013-14学年度の調査開始以降で最高の増加率。
    また、増加率が最も高かったセクタは準学士課程大学で2.81%増。
  • 職員数増加率が最も高かった職種は運動競技用具管理者で、前学年度比36%増。一方、減少率が最も高かった職種は
    学生募集コーディネーターで、前学年度比53%減。
  • 高等教育機関職員の31%は人種・民族的マイノリティで、その大半は時給労働者。
  • 女性及びマイノリティ職員の占める割合が最も低い職種は、給与の高い技術職。また、技術職に就く女性職員の給与は、
    同等職に就く男性職員の87%。技術職に就く職員の43%は55歳以上で、若手職員は少数。

 

なお、本報告書の要約は、こちらからダウンロード可能。
 
5月27日
 


College and University Professional Association for Human Resources: 
CUPA-HR Report Examines Relationship Between Student Enrollment and Staff Size

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 教員の養成・確保
統計、データ 統計・データ