【ニュース・アメリカ】新型コロナウイルス感染症の流行、卒業計画・経済面・精神衛生など多方面で大学生に大きく影響

 
 広報・調査会社のグローバルストラテジーグループ(Global Strategy Group)社は、非営利機関のエデュケーショントラスト
(The Education Trust)と提携し、米国在住の2年制・4年制大学生及び大学修了証プログラム在籍学生1,010人を対象に、
2020年5月14日~19日にオンライン調査を実施した。

 
 これによると、新型コロナウイルス感染症の流行による影響は非常に大きく、全米で77%の回答者が大学卒業に向けた計画への影響を
懸念しているとした。この傾向は黒人学生(84%)及びラテン系学生(81%)など、非白人学生により強くみられている。

 
 また、経済面での不安も大きく、全米で31%の回答者が、パンデミックの影響を受けて、節約のために食事を抜いたり食べる量を
減らしたりしていることが明らかになった。

 
 この傾向は、特に低所得層学生に強くみられ、全米で43%が食事を抜いたり食べる量を減らしたりしていると回答した。
さらに、精神的衛生への影響も大きく、全体の72%が普段よりもストレスレベルが高いと回答し、鬱症や不安症などといった
精神衛生上の問題の発症・悪化を懸念する学生は、全米で73%であった。

 
 この傾向は、英語以外の言語が第一言語の家庭の学生(82%)に高くみられるという。この他、パンデミックへの大学の対応に関しては、
75%が支持を表明しているが、2020年秋学期もオンライン講座が継続される場合は、講座・指導の質(53%)、学習ツール(51%)、
学業面でのアドバイジング(43%)、チューターなどの学習支援(43%)、グループプロジェクト用協力ツール(41%)などの改善が
必要と指摘した。なお、回答者の87%は、2020年秋学期も春学期と同じ大学で講座を受講する計画としている。

 
5月28日
 


Global Strategy Group; Higher Ed Survey Highlights the Academic, Financial, and Emotional Toll of Coronavirus on Students

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育、質の保証
統計、データ 統計・データ