米国科学工学医学アカデミー（National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：NASEM）は2017年11月9日、今後最高5年間に亘って「アカデミー間研究パートナーシップ（InterAcademy Partnership for Research：IAP-R）」事務局の役割を担うことを明らかにした。
 
IAP-Rは、国際コミュニティにおける重要な問題に関して科学的助言を提供する報告書の作成を行っており、世界の著名な専門家を動員して、国連気候変動政府間パネル（UN Intergovernmental Panel on Climate Change：IPCC）による取り組みの評価や、科学研究の責任ある実施に関する国際指針などの報告書をこれまでに作成している。
 
米国科学アカデミー（National Academy of Sciences）会長のマルシア・マクナット（Marcia McNutt）氏は、米国科学コミュニティにとって世界中の科学者との提携の維持・強化は今まで以上に重要で、政府に対する科学的助言が今以上に必要とされたことは過去になかったことから、世界中の人々に影響を与える国境を超えた問題に関し、国際コミュニティに正当な助言を提供するための世界的システムを共同開発するとコメントしている。
 
NASEMは、130カ国以上の科学・医学・工学アカデミーが加盟するアカデミー間パートナーシップ（InterAcademy Partnership：IAP）の研究部門であるIAP-R事務局として、職員を配置することになる。なお、IAP-R事務局を務めるにあたり、NASEM政策・国際問題部門で「パキスタン・米国科学技術協力プログラム（Pakistan – U.S. Science & Technology Cooperation Program）」を主導するテレサ・ストープラー（Teresa Stoepler）氏が、IAP-Rエグゼクティブディレクターに選出されている。
 
2017年11月9日
 
National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：U.S. National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine to Host InterAcademy Partnership for Research （IAP-R） Secretariat