米国科学アカデミーは、質の高い研究の実践を促進し、研究倫理・公正性問題の予測・対応を行う手段を開発することを目指して、「研究卓越性・公正性・信頼性戦略会議」を立ち上げた。本戦略会議は、研究者・研究機関・政策決定者が研究コミュニティの公正性・健全性に関する課題を特定する場としての役割を果たすことになる。

 
具体的な課題には、①研究要件の矛盾・非効率性、②報奨システムの問題、③包括性・公平性に対する障壁、④利益相反の認識・縮小に向けた質の高い研究開発基準の利用方法の特定、⑤効率性向上と不必要な報告削減に向けた手段の特定、などが含まれる。同戦略会議の立ち上げは、2016年、2017年、及び、2019年に発表された米国アカデミーの報告書に端を発する。

 
同戦略会議は、米国医学アカデミー会員でインディアナ大学教授の デービッド・アリソン氏と 科学慈善活動同盟会長の フランス・コルドバ氏が共同議長を務め、米国科学アカデミー会長の マルシア・マクナット氏、カリフォルニア大学システム学長の マイケル・ドレーク 氏らを含む15人が同会議メンバーに指名されている。

 
7月13日

National Academy of Sciences：　Engineering, and Medicine, New Strategic Council for Research Excellence, Integrity, and Trust Established by National Academy of Sciences to Support the Health of the Research Enterprise