【ニュース・アメリカ】米国大学、合格者の中で入学手続を取る者の割合が不確実であることから補欠合格者数を増加

 
米国大学は、合格者の中から実際に入学手続を取る学生の割合が不確実であるため、補欠合格者扱いとする学生数が増加している。米国大学では、合格通知を受けた学生が入学の意思を表明する授業料の一部の支払期限が5月1日に設定されており、その時点で新入生の数が定員に満たない場合は、補欠合格者リストの中から、性別・収入レベル・居住地・専攻などのバランスを考慮して定員との差を埋めることになるという。
 
近年は、大学出願者数の増加に伴い、大学が補欠合格者数を増加させており、その結果、例えば、バージニア大学(University of Virginia)では2015年~2017年の間に補欠合格者数が68%増、リーハイ大学(Lehigh University、ペンシルバニア州)では同54%増、オハイオ州立大学(Ohio State University)では約3倍増などとなっている。
 
さらに、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)では、2012年秋学期出願者では、補欠合格者161人中66%が最終的に入学したのに対し、2017年秋学期は、補欠合格者7,459人中、入学者は27%のみとなっている。
 
一方、出願者側も、大学15校に出願し、4校で合格、4校で不合格、7校で補欠合格などという状況が頻繁に見られ、大学によっては、早期に入学意思を表明した学生に特典を与えるような措置を講じる場合もある。
 
なお、米国大学入学カウンセリング協会(National Association for College Admission Counseling)の最新データによると、2015年秋学期と2016年秋学期を比較すると、補欠合格者となった後で合格通知を受けた学生数は11%増で、そのうち入学手続を取る学生数は31%増であった。
 
2018年4月27日
 
The Wall Street Journal:Did Your Kid Get Placed On a College Wait List? Don’t Hold Your Breath

 

地域 北米
アメリカ
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