【ニュース・アメリカ】米国アカデミーなどで構成される国際委員会、遺伝性ヒトゲノム編集は臨床利用に導入できるレベルにはないと判断

 
米国医学アカデミー米国科学アカデミー、及び、英国王立協会で構成される国際委員会は、報告書「遺伝性ヒトゲノム編集」を発表し、
ゲノム編集されたヒトの胚細胞を使用した妊娠に関し、望ましくない変異を起こさずに正確にゲノム変異を行う信頼性が確立されるレベルに
技術が到達しておらず、このような取り組みはまだ行われるべきではないと提言した。

 
 また、いかなる国も、遺伝性ヒトゲノム編集(HHGE)の臨床利用を許可するか否かを決定する前に、十分に社会的議論を行うべきとした。
さらに、仮にHHGEが許可された場合であっても、嚢胞性線維症やサラセミアなどといった遺伝子1つの突然変異を原因とする単一遺伝子疾患のみ
に使用を制限すべきとした。同委員会共同委員長でロックフェラー大学学長のリチャード・リフトン氏は、HHGEの初期利用は、段階的且つ
慎重に進められるべきとし、本報告書は、国内外の科学管理・監督における必要不可欠な要因に関する指針を提供するものとした。
 
なお、本報告書は、こちらから閲覧可能。
 
9月3日
 


National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:
Heritable Genome Editing Not Yet Ready to Be Tried Safely and Effectively in Humans; Initial Clinical Uses, If Permitted, Should Be Limited to Serious Single-Gene Diseases

地域 EU、北米
アメリカ、イギリス
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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