【ニュース・アメリカ】教育省、非従来型学生のデータを含む改訂版IPEDSを発表

 
教育省(Department of Education)の米国教育統計センター(National Center for Education Statistics)は2017年10月12日、改訂された統合高等教育データシステム(Integrated Postsecondary Education Data System:IPEDS)のデータベースを発表した。
 
改訂されたデータベースには、これまで含まれていなかったパートタイム学生、編入生、及び、しばらく大学を離れた後で復学した学生などといった非従来型学生のデータが含まれ、高等教育機関による実績を判断するツールが拡大されている。大学卒業者の就職及び卒業後の成果などの追跡を禁止する法律が存在するため、収集不可能なデータがあることから、完全なデータセットとは言えないものの、以前と比較すると大幅に改善された内容となっている。
 
顕著な変更点には、学位・修了証を付与する全ての2年生・4年制大学において、パートタイム学生及び編入生・復学者などの大学卒業率に関するデータが政府から初めて発表され、高等教育機関による実績を評価するための新しいツールが提供されたことが挙げられる。
 
また、IPEDSは、連邦学資援助を付与する全ての大学において、低所得層学生のための奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」の支給に関する情報を提供することにより、既存の卒業率データを補完している。今回発表されたデータから得られた興味深い結果は、編入もしくは復学したフルタイム学生が8年以内に学位・修了証を取得する確率は、公立4年制大学・公立2年制大学・営利大学に初めて入学したフルタイム学生よりも高いことで、高校卒業後すぐに大学に進学した学生よりも、編入生の方が卒業率が高いという。
 
なお、本データセットは、「National Center for Education Statistics」から閲覧可能。
 
2017年10月12日
 
Inside Higher ED:The New, Improved IPEDS
 

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