【ニュース・アメリカ】修士号保有者の平均所得、専攻分野との間で深い関連性

 
米国企業研究所(American Enterprise Institute:AEI)は2018年1月8日、修士号の市場価値を専攻分野別に分析した研究報告書「新たな学士号としての修士号 ~労働市場における報酬の探求~(The Master’s as the New Bachelor’s Degree: In Search of the Labor Market Payoff)」を発表した。
 
米国では、ここ数年間に亘り、「修士号は新たな学士号」と言われるほど、修士号取得者の数は増加傾向にあり、2014-15学年度には合計約76万件の修士号が米国大学から付与されたが、一方で、学位に関連する報酬、特に専攻分野別での修士号保有者の報酬に関する情報はあまり知られていない。
 
このため本報告書は、コロラド州・フロリダ州・テキサス州の3州で収集されたデータを利用して分析を行っており、この結果、修士号取得後の所得は、専攻分野との間で深い関連性があることを明らかにしている。
 
具体的に、平均所得が低い専攻分野は、哲学・美術・幼児教育などで、専攻分野によっては学士号保有者もしくは準学士号保有者の平均所得を下回る場合もあるという。一方、平均所得が高い専攻分野は、ビジネス・情報技術・工学・不動産学などとなっている。
 
本報告書は、修士課程進学者及び修士号取得者が増加傾向にある中、修士課程進学を検討する全学生が進学を決定する前に把握すべき情報として、連邦・州政府は、プログラムレベルでの所得に関するデータを収集し、周知する義務があると提言している。
 
なお、本報告書は、「The Master’s as the New Bachelor’s Degree」(PDF:2.66MB)からダウンロード可能。

 
2018年1月8日
 
American Enterprise Institute:The Master’s as the New Bachelor’s Degree: In Search of the Labor Market Payoff
 

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