【ニュース・アメリカ】人文科学系分野専攻者、米国コミュニティカレッジでは増加ながら、それ以外では世界的に縮小

 
米国芸術科学アカデミー人文科学指標プロジェクトは6月14日、人文科学系学位の取得状況に関する調査結果を発表した。これによると、米国のコミュニティカレッジは、2018年に教養・人文科学系準学士号を過去最多となる41万3,246件付与しており、学士号付与数は1987年から2018年の間に年間平均4.3%増加した。また、これらの学位の大半は、特定の専攻分野における準学士号ではなく、一般教養学位として付与されている。

 
これに対し、米国の大学(コミュニティカレッジ除く)において、付与される学士号全体における人文科学系分野の学士号の割合は縮小し、2018年は10.2%で過去最低となった。これは、科学系学士号の3分の1未満、及び、ビジネス系学士号の約半分となっている。一方、複数分野を専攻する学生が2番目の主専攻分野として人文科学系学士号を取得した数は、2018年には前年から微増の2万3,166件となり、外国語専攻が最多であった。

 
人文科学系専攻学生数の縮小は世界的なもので、経済協力開発機構(OECD)加盟国を検証した結果、2015年から2018年の間に人文科学系専攻学生の割合は5.7%から5.4%に減少し、増加が見られた国は35カ国中8カ国のみであった。この傾向は大学院課程においてより顕著で、人文科学系専攻学生の割合は、修士課程では5.4%から4.8%に、博士課程では9.1%から8.3%に減少した。なお、米国は、人文科学系博士号取得者が博士号取得者全体に占める割合が7.2%で、博士号取得者に関する情報を提供した33カ国の中で19番目であった。

 
6月14日


Inside Higher ED: Humanities Are Shrinking, Except at Community Colleges


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ