ムーディーズ(Moody’s)社投資家サービス(Investors Service)部門は、米国高等教育セクタの見通しを「安定(stable)」から「後退(negative)」に格下げした。これは、新型コロナウィルス「COVID-19」感染拡大の影響で、不安定性が広がることが予想されるためとしている。
同社が3月18日に発表した分析によると、大学は、新学年度の入学者数に関し、かつてないほどに予想が立てにくい状況に陥るとしている。また、収益減少に直ちに現れる影響としては、寮費、食費、駐車場料金、スポーツ競技観戦料金などが挙げられる他、それと同時に、オンライン指導を支援するための資金拠出が必要となることから、予算は直ちに緊迫し、特に財政面で脆弱な大学は、非常に大きな打撃を受けることが予想されている。
さらに、米国人学生、留学生共に、目標とする入学者数の確保が困難となる可能性が高く、経済停滞が予想されることも重なり、流動性資産が低く、経営状態のよくない全体の5~10%の大学は、非常に厳しい状態に追い込まれるとされている。
Education Dive: Moody’s lowers higher ed outlook to negative amid coronavirus crisis
3月18日