国土安全保障省（Department of Homeland Security）移民税関捜査局（Immigration and Customs Enforcement：ICE）が、
2020年秋学期の受講科目全てがオンライン講座となる場合、留学生の米国滞在を認めないとする新規則を7月6日に発表したことを受け、
ハーバード大学（Harvard University、マサチューセッツ州）とマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology：MIT）
は、同規則の施行禁止を求めて、国土安全保障省及びICEを提訴した。

 
 両大学は、本規則に関し、大学に対面式講座の再開を強要しようとする連邦政府の意図を反映しており、米国高等教育システムを混乱
させるとともに、学生及び大学を危険な状況に追い込むものと主張している。

 
 また、留学生数全米3位のノースイースタン大学（Northeastern University、マサチューセッツ州）が、本訴訟に加わる意向を7月8日に
表明したほか、コーネル大学（Cornell University、ニューヨーク州）、ダートマス大学（Dartmouth College, ニューハンプシャー州）、
デューク大学（Duke University, ノースカロライナ州）、ペンシルバニア大学（University of Pennsylvania）及び、プリンストン大学
（Princeton University、ニュージャージー州）も、同訴訟を支持する法廷助言書に署名している。

 
 さらに、米国商工会議所（U.S. Chamber of Commerce）も、新規則に反対する声明を7月9日に発表し、高等教育システムに多大な不確実性を
不必要にもたらすものと批判した。この他、スーザン・コリンズ（Susan Collins）上院議員（メイン州選出共和党）も、本規則は約100万人の
留学生の教育を脅かし、米国大学数百校に損害を与えるものと批判した書簡を7月8日付で国土安全保障省宛に送付している。
 
なお、ハーバード大学とMITによる訴状はこちらからダウンロード可能。 また、コリンズ上院議員からの書簡は、こちらから閲覧可能。
 
7月10日
 

National Association of Student Financial Aid Administrators：　
Federal Rule Aiming to Force International Students to Take In-Person Classes Faces Mounting Opposition