トランプ大統領は2018年12月21日、量子情報科学（quantum information science：QIS）技術の進歩を目的として連邦研究所・アカデミア・民間セクタの間で調整した枠組みを構築するために、今後5年間で12億ドル超の予算を割り当てることを定めた「米国量子イニシアティブ法（National Quantum Initiative Act）」案に署名し、これを法制化した。
本法案は、2018年6月に、ラマー・スミス（Lamar Smith）下院議員（テキサス州選出共和党）及びイーディ・バーニス・ジョンソン（Eddie Bernice Johnson）下院議員（テキサス州選出民主党）によって議会に提出された。技術政策担当大統領補佐官代理のマイケル・クラツィオス（Michael Kratsios）氏は、量子情報科学分野における米国のリーダーシップ拡大に対する政府のコミットメントを表すものとコメントしている。同法の主な内容は以下の通り。
- エネルギー省（Department of Energy）内に米国量子情報科学研究センター（National Quantum Information Science Research Center）を設立。
- 米国科学財団（National Science Foundation：NSF）内に研究・教育センターを設立。
- 米国におけるロバストな量子情報科学技術産業の発展を支援するために必要となる、将来の評価・規格・サイバーセキュリティなどに関するステークホルダー対象のワークショップを米国標準技術局（National Institute of Standards and Technology：NIST）が開催。
- 国家科学技術会議（National Science and Technology Council：NSTC）内に量子情報科学小委員会（Subcommittee on Quantum Information Science）を設置。
- 大統領諮問機関として米国量子イニシアティブ諮問委員会（National Quantum Initiative Advisory Committee）を設置。
2018年12月26日
FEDSCOOP：Trump signs National Quantum Initiative into law
