ジャック・ケント・クック財団(Jack Kent Cooke Foundation)は2017年11月9日、低所得層学生の大学進学・在学を阻む様々な障壁を検証した報告書「大学を手の届きやすいものに(Making College Affordable)」を発表した。
本報告書は、これらの障壁には、高額の授業料・手数料に関する懸念、奨学金の金額及び期間に関する明確性不足、及び、学資援助システムに関する理解不足などが含まれるとし、大学が学資援助の実践を変更することにより、これらの学生の成功の確率を大幅に向上できるとしている。
また、限られた学資援助の中で、実績に基づく奨学金支給への移行により、支援を最も必要としている学生に対して奨学金が支給できなくなったことや、大学教育は達成不可能という誤った理解をしていることなどを含む問題を指摘し、低所得層学生が大学教育のための費用を確保するために大学が実行すべきベストプラクティス11件を提示している。
これらの戦略は、
- ①財務情報の明確化、
- ②財務的負荷の軽減、
- ③学資援助格差の是正、
の3つのカテゴリー別にまとめられており、これらの戦略を実行するために、大学は情報提供を改善すべきとしている。
なお、本報告書は、「Making College Affordable: Providing Low-Income Students with the Knowledge and Resources Needed to Pay for College」からダウンロード可能。
2017年11月9日
Jack Kent Cooke Foundation:Making College Affordable: New Report Calls For Greater Transparency In Financial Aid Practices