【ニュース・アメリカ】カリフォルニア大学及びウィーン大学、「CRISPR-Cas9」特許インターフェアランス審決を不服として巡回控訴審に上訴

カリフォルニア大学(University of California:UC)、ウィーン大学(University of Vienna)、及び、ウィーン大学に以前に所属し、現在はマックスプランク感染生物学研究所(Max Planck Institute for Infection Biology、ドイツ)ディレクターのエマニュエル・シャルパンティエ氏(Emmanuelle Charpentier)は2017年4月12日、シャルパンティエ氏とカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のジェニファー・ダウドナ教授(Jennifer Doudna)が開発した遺伝子編集技術「クリスパー・キャス9(CRISPR-Cas9)」の特許権に関し、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)とハーバード大学(Harvard University、マサチューセッツ州)が共同出資するブロード研究所(Broad Institute、マサチューセッツ州)による保有権を認めるとの審決を、 米国特許商標局(United States Patent and Trademark Office:USPTO)特許審判部(Patent Trial and Appeal Board:PTAB)が2017年2月15日に下したことを不服とし、連邦DC巡回区控訴裁判所(U.S. Court of Appeals for the Federal Circuit in Washington, D.C.)に上訴した。

 

シャルパンティエ氏とダウドナ氏は、「CRISPR-Cas9」遺伝子編集技術とその利用に関する特許申請を2012年5月25日に提出したのに対し、ブロード研究所による特許申請は、6カ月以上遅れた2012年12月12日に提出されている。PTABは、ブロード研究所が保有する特許とカリフォルニア大学バークレー校が保有する出願中特許との間で事実上インターフェアレンスは存在しないとして、上記審決を下している。

 

2017年4月13日

 

Berkeley News:UC appeals U.S. patent board decision on CRISPR-Cas9

 

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地域 北米
アメリカ
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大学・研究機関の基本的役割 研究
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