【ニュース・ドイツ・日本】ドイツと日本がバッテリー研究における共同プロジェクトの礎石を置く

連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung Forschung:BMBF)ミュラー政務次官と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organisation:NEDO)の宮本副理事長はバッテリー研究分野での日独共同研究に関する共同声明に調印した。

 

バッテリーは日常生活のさまざまな場で活用され、特にE-モビリティなどの未来のテクノロジーにとってとりわけ重要である。性能の良いバッテリーなくしては、娯楽のための電化製品、電気工具、フォークリフト、医療技術、E-モビリティは成り立たないのである。それゆえ、ドイツにおけるバッテリー研究はとりわけ重要な意義を持つ。

 

特に日本はバッテリー研究においては重要なパートナーである。というのは、日本におけるバッテリー研究は、娯楽のための電化製品への活用を中心に、90年代にはすでに構築・拡大されており、この領域では世界を先導しているからである。それゆえ、日独共同研究は日独双方の研究機関にとって利益になる。

 

ミュラー政務次官はこの日本滞在中に、共同プロジェクトのパートナーである京都大学を訪問した。両国のプロジェクトを紹介する以外にも、バッテリー技術の将来性に関して活発な議論が行われた。両国の共同プロジェクトでは、パートナーであるドイツ側からのギーセン大学、フラウンホーファー化学技術研究所(Fraunhofer Institut für chemische Technologie:ICT)と日本側からの京都大学は、イオン交換膜を備えた亜鉛と酸素で発電する充電式バッテリーというテーマで討論した。この充電式バッテリーは、「ポストリチウムバッテリー技術」、及び、「低価格でエネルギー貯蔵ができるもの」として期待されている。

 

2017年9月には大阪で開かれる学術ワークショップにおいて、新たに二つのプロジェクトがスタートする。BMBFは、ドイツのバッテリー研究を2008年以降、4億ユーロの助成を行い、新たに整備してきた。そのおかげで今日ではドイツは再び、特に、バッテリー材料及びバッテリーセルシステム、また、バッテリーマネジメントシステム及び製造プロセスのためのパワーエレクトロニクスに関しての基礎研究では、世界のトップレベルに立っている。

 

2017年5月26日

 

BMBF:Deutschland und Japan legen den Grundstein für gemeinsame Projekte in der Batterieforschung

地域 中東欧・ロシア、アジア・オセアニア
ドイツ、その他の国・地域
取組レベル 政府レベルでの取組、大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
国際交流 研究者交流